研究課題/領域番号 |
09670380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 杏林大学 (2000) 東京大学 (1997-1999) |
研究代表者 |
別所 文雄 杏林大学, 医学部, 教授 (40010285)
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研究分担者 |
谷村 雅子 国立小児病院, 小児医療研究センター・小児生体研究部, 部長 (90014191)
小林 美由紀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60205391)
林 泰英 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)
吉野 浩 杏林大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | 小児がん / 家族性発生 / がん抑制遺伝子 / がん発生要因 / 家族性白血病 / 家族性腫瘍 |
研究概要 |
1.疫学的研究:収集した登録患者について、対照群の例との対照を行い、対応する例を拾い出し、患者-対照の比較を行った。2歳から6歳までの年齢のcALL抗原陽性急性リンパ球性白血病の父および母の、それらの児を出生したときの年齢の平均値はそれぞれ383.5±67.1および348.9±53.3であり、それらに対する対照群の父および母の年齢は382.6±65.3および349.4±54.6であった。急性骨髄性白血病については、それぞれ児については380.4±57.5、346.9±57.5、対照については384.0±65.1、350.5±50.6、神経芽腫の児については385.6±61.1、353.0±52.1、対照については381.8±66.2、346.9±51.1、Wilms腫瘍の児については389.2±60.7、360.0±351.8±64.6、対照群では382.4±69.2、351.8±51.9、肝芽腫の児については391.0±66.0、358.5±56.7、対照群では379.2±67.1、348.93±52.1であった。全ての患者および対照との間に有意差は得られなかった。同様の比較を、出生第1児に限っても行ったが結果は同様であった。従って、これらの疾患については、小児の悪性腫瘍の児の両親の年齢は一般人口の児の両親の年齢より高いという仮説は証明されなかった。 2.分子生物学的研究:小児のALLにおけるRAS遺伝子の変異の頻度はAMLに比し低率であったが、11q23を含む点座を有する白血病における変異が、他の白血病ではNRASに見られるのが主であるのに対して全てKRASに見られたことは特記すべきことと思われた。また、腫瘍抑制遺伝子であるp16遺伝子については、MLL遺伝子の再構成が見られる白血病におけるhomozygous deletionの頻度がALLでは19%、AMLでは11%であったが、変異は見られなかった。腫瘍抑制遺伝子であるp16遺伝子については、MLL遺伝子の再構成が見られる白血病におけるhomozygous deletionの頻度がALLでは19%、AMLでは11%であったが、変異は見られなかった。
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