研究課題/領域番号 |
09670413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
清水 英佑 東京慈恵会医科大学, 医学部・環境保健医学教室, 教授 (80056879)
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研究分担者 |
吉田 吏江 東京慈恵会医科大学, 医学部・環境保健医学教室, 助手 (60277093)
鈴木 勇司 東京慈恵会医科大学, 医学部・環境保健医学教室, 講師 (30163017)
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キーワード | 電磁場 / 静磁場 / 生体影響 / GOT / P450 / DNA損傷 |
研究概要 |
高圧送電線下で居住する人々に白血病による死亡率が高いこと、また職業的にも電気関係従事者に白血病の発生が高いという疫学調査報告がある。最近では携帯電話による生体影響が問題となっている。しかし、電磁場の生体への作用は依然として明確ではない。 我々は、基礎的研究として5万ガウスの高静磁場の生体影響を検討した。マウスを72時間全身曝露したときに、摂水量、摂飼量の減少が認められた。この原因は、高磁場という特殊な環境下のストレスによるものと考えており、今後ストレス反応の面から、生化学的あるいは神経行動学的検討が必要と思われる。 一方、高静磁場曝露による生体作用として、肝酵素の1つであるGOT値の上昇を観察したことから、さらにP450活性を測定し、酵素活性への直接的作用の有無を検討している。 また、分子レベルでの生体影響としてDNAに対する高静磁場の作用を検討すべく、巨大DNA泳動装置を用いて、DNA損傷の有無を検討する。すでに過酸化水素と金属との共存下ではDNA鎖の切断を検出することが可能となっているが、磁場環境下でのDNAへの作用を、この手法を用いて検討中である。 以上、高静磁場を用いて磁場の生体作用について基礎的研究を進めつつある。今後さらに変動磁場(電磁場)についても検討を進める。
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