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1998 年度 実績報告書

砒素曝露の生物学的影響モニタリングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670417
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

山内 博  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (90081661)

研究分担者 吉田 貴彦  東海大学, 医学部, 助教授 (90200998)
キーワード砒素 / 生物学的モニタリング / 曝露モニタリング / 健康影響モニタリング / メチル化 / 尿中ポルフィリン / 発ガン性 / 角比症
研究概要

砒素の曝露モニタリング法は確立されているが、生体影響指標は未だ確立されていない。今回、皮膚角化症に注目し飲料水を介しての慢性砒素曝露を施したマウスの砒素による生体影響としての皮膚の変化に特に注目し、砒素の生体影響指標を探る事を目的に実験を行った。
砒素として10000ppmとなるように蒸留水で調整しマイクロチューブに1mlずつ分注し-20℃にて保存した。1週間に2度、蒸留水にて希釈し0.5ppm(砒素として0.5mg/L)1ppm(砒素として1mg/L)および10ppm(砒素として10mg/L)の溶液を得て、給水瓶にて飲料水としてマウスに与えた。
組織学的検索:砒素投与(1、10ppm)群で真皮層のコラーゲン線維束が太くなる傾向を示すマウスが多く観察された。血清中GM-CSF濃度:血清中GM-CSFの測定は雄性マウスにおいてのみ行ったが、投与期間50日、100日ともに10ppm曝露群で高値となる傾向が認められた。培養脾細胞上清中GM-CSF濃度:脾細胞の培養上清中のGM-CSFは、ConA刺激により無刺激の場合よりも高値となったが、ConA刺激、無刺激の双方ともに、曝露群とコントロール群の培養上清中のGM-CSF濃度との間に一定傾向のある差は認められなかった。皮膚組織中の増殖因子mRNA発現:50日の砒素曝露実験において、皮膚組織中のGM-CSFのmRNA発現が曝露群において高まる傾向が見られた。培養線維芽細胞増殖活性:BrdU取り込み量のcell ELISAでの評価では亜砒酸ナトリウム濃度0.5μM以上の濃度で濃度依存的に低くなった。一方、BrdU取り込み細胞の全細胞に占める比率は1μMから4μMの亜砒酸ナトリウム濃度にてわずかながら高くなる傾向が観察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Yamauchi,et al.: "Metabolism and biological monitaring of arsenic poisoning following chronic arsenic exposure in Inner Mongolia." The Toxicologist. 42. 1581 (1998)

  • [文献書誌] 山内博,他: "中国内モンゴルでの慢性ヒ素中毒:砒素の代謝と曝露量" 日本衛生学会誌. 53. 329 (1998)

  • [文献書誌] 山内博: "食中毒予防必携" 砒素, 7 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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