研究課題/領域番号 |
09670419
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
島 正吾 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40084511)
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研究分担者 |
長岡 芳 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (60217974)
谷脇 弘茂 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40197538)
栗田 秀樹 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50148269)
大谷 元彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30084510)
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キーワード | 塩化ベリリウム / NK活性 / asialo GM1^+細胞 / 硫酸ベリリウム / Be-LTT |
研究概要 |
1. ベリリウム化合物投与マウスにおけるNatural Killer Cellk活性についてベリリウム(Be)の細胞毒性の解明の一手段として、マウス腹腔にBeCl_2溶液(マウス腹腔投与LD50の1/100及び1/200量)を隔日5回投与し、脾細胞中NK活性並びにasialo GM1^+細胞の動態からNK細胞に対するBeの影響について検討した。 (実験成績)マウス脾細胞のNK活性は、対照群では43.6±4.9%(Mean±SD)、LD50の1/200量投与群では26.4±11.3%、LD50の1/100量投与群では21.3±12.1%、いずれのBe投与群においても、対照群と比較して有意な低下を認めた(p<0.05,p<0.01)。 マウス脾細胞中のasialo GM1^+細胞populationは、対照群では26.8±3.9%、LD50の1/200量投与群では24.5±0.8%、LD50の1/100量投与群では22.1±2.2%で対照群と比較してLD50の1/100量投与群で有意な低下を認めた(p<0.05)。 以上よりBe投与におけるNK活性の低下の要因の一つには、脾細胞中のNK細胞の細胞数の減少が考えられる。 2. ベリリウム投与モルモットにおけるBeの感作能について 慢性Be症患者にみられる肺肉芽腫病変を実験動物に形成させるために、Beの投与方法の違いによる感作能の相違について検討した。 モルモットをBeSO_4+Freund' complete adjuvant(FCA)投与群、BeSO_4+Freund' incomplete adjuvant(FIA)投与群、BeSO_4投与群の3群に分けて、Be-LTTを用いてBeによる感作能の違いについて検討した。 (実験成績)Be-LTT値はBeSO_4+FCA投与群では236±151%、BeSO_4+FIA投与群では173±76%、BeSO_4投与群では121±44%であり、BeSO_4+FCA投与群が最も強い感作能を示し、また7匹中3匹は200%以上の高値を認めた。
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