研究課題/領域番号 |
09670432
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
滝澤 久夫 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (90171579)
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研究分担者 |
畑 伸秀 富山医科薬科大学, 医学部, 教務職員 (40208509)
島田 一郎 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (20272908)
小湊 慶彦 富山医科薬科大学, 医学部, 講師 (30205512)
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キーワード | ABO blood group / Glycosyltransferase / Antibody / Peptide-antigen / Crystallography / Transcription / CpG island / DNA methylation |
研究概要 |
我々はこれまでにABO式血液型抗原の合成に関与する糖転移酵素について部分精製したヒトのA型抗原合成酵素蛋白をウサギに免疫して抗体を作製したところ、A型抗原を持つA′型のウサギ血清中には抗体価は低いがヒトのA型抗原合成酵素に対する特異性が高い抗体が産生され、A型抗原を持たないO′型のウサギ血清中には抗体価は高いがヒトのA型抗原合成酵素に対する特異性が低い抗体が産生されることが判明した。そこでウサギのDNAについてヒトA型抗原合成酵素cDNAを用いてsouthern hybridazationを行ったところ、明瞭なhybridazation spotsを見いだした。現在、それらについて塩基配列の解析を行い、ヒトとウサギの相違点を明らかにする作業を進めている。一方、ABO式血液型抗原の合成に関与する糖転移酵素の三次元構造の解析には、アミノ酸配列、基質構造と酵素反応の活性中心等の特定、糖転移酵素蛋白のX線解析像等が重要な情報になる。これまでに様々なABO式血液型抗原の対立遺伝子の酵素蛋白のアミノ酸配列と酵素活性の関係が調べられているが、X線解析像を得るために酵素蛋白質を多量に作製することを目的として、転写機構の研究を行っている。その結果、ABO遺伝子の転写はcap site-CpG islandのmethylationが関係することを明らかにした。現在、mRNAの最も有効な翻訳の条件を選ぶ研究を進めている。
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