研究課題/領域番号 |
09670475
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 敏郎 大阪大学, 医学部, 助手 (40273651)
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研究分担者 |
片田 圭宣 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
末村 正樹 大阪大学, 医学部, 助教授 (70144459)
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キーワード | 1型アレルギー / TH1,TH2 / アレルゲン / 遺伝子の多型性 |
研究概要 |
1型アレルギー疾患では、アレルゲン特異的Th2細胞の分化が認められ、この疾患の病態形成に中心的な役割を果たしているが、本研究ではでの決定因子の解析とアレルゲン特異的Thl細胞への能動免疫による分化が発症抑制につながるかを明らかにすることを目的とした。 Th2分化への決定因子として、サイト力インの発現と遺伝子の多型性に注目した。アトピー性皮膚炎では、単核球からのIL-6の過剰産生と血清IL-18の高値を認めた。遺伝子欠損マウスやアトピー性皮膚炎モデルマウスを利用して、それぞれIL-6とIL-18の生理的また病理的な作用を検討したところ、むしろこれらは1型アレルギー疾患の発症を抑制するサイトカインであることが示された。種々の遺伝子の多型性(5"IL-4転写調節領域、IL-4受容体、β2-アドレナリン受容体構造遺伝子等)の検討では、それ単独の多型性では喘息、アトピー性皮膚炎との発症との関連性は認められなかった。遺伝子の多型性の"組み合わせ"で、現在その関連性を検討している。 1型アレルギー抑制として、低カロリー食を中心とした民間療法のアトピー性皮膚炎に対する臨床効果を評価したところ、皮膚炎の活動性指標が半減化し、その機作として好酸球の減少と単球からのPGE2産生低下によることが考えられた。また抗アレルギー物質として、柿の葉抽出物が肥満細胞の活性化を抑制すること、ある野菜ジュースの摂取が赤血球膜のn3系不飽和脂肪酸の増加につながること、IL-4のシグナルを抑制する低分子化合物を開発し、これらの物質が、1型アレルギー疾患動物モデルに有効であることも見い出している。アトピー性皮膚炎モデルマウスNC/Ngaでは、ダニに感作されていることが示され、現在このモデルで、ダニ特異的Th1細胞を発症前に誘導する(能動免疫)ことで、皮膚炎の発症やIgEの上昇が抑制されるのか検討中である。
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