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1997 年度 実績報告書

変異型可溶性接着分子(VCAM-1)を用いた自己免疫アネルギー誘導機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670483
研究種目

基盤研究(C)

研究機関鹿児島大学

研究代表者

松山 隆美  鹿児島大学, 医学部, 教授 (30145479)

キーワード自己免疫 / 可溶性VCAM-1 / アネルギー / カルモデュリンキナーゼ / 関節液 / IL-2
研究概要

本研究では、可溶性VCAM-1の細胞内シグナル伝達機構を検討し、自己免疫病態における、可溶性VCAM-1によるアネルギー誘導機序を解明することを主眼とした。
[方法]1)変異性可溶性VCAM-1はVLA-4結合部位を2つ有する従来型とIgGFcを融合させたdimer型を作成した。2)アネルギー検出系としてIL-2プロモーター領域の主要な転写因子の結合をゲルシフト法にて測定し、またIL-2レポーター遺伝子活性のルシフェラーゼ測定系を確立した。3)VLA-4結合活性の高いJurkat細胞に変異型可溶性VCAM-1を作用させ、細胞を可溶化し、^<32>P標識ATP存在下に、CaMIIキナーゼ活性を測定した。4)リウマチ患者関節液T細胞をCD45抗体と磁気ビーズで分画し、ゲルシフト法を行った。
[結果]19従来型可溶性VCAM-1に関してはさらに安定高発現株が樹立できた。2)ゲルシフト法にてAP-1、NF-AT、Oct-1等の各転写因子の結合が従来型可溶性VCAM-1により、抑制されたが、NF-kBは抑制されなかった。3)従来型可溶性VCAM-1により、CaMIIキナーゼ特異的基質のリン酸化が検出された。また可溶性VCAM-1によるこの反応は、CaMIIキナーゼ阻害剤KN62の添加によって疎外された。4)Western Blot法によるチロシンリン酸化蛋白の検討では、可溶性VCAM-1により、分子量6万の蛋白のチロシンリン酸化が検出さたが、固相化VCAM-1接着時にリン酸化されるFAK分子は検出されなかった。5)可溶性VCAM-1によるアネルギーは主としてリウマチ患者関節液中ではCD45RO記憶T細胞に対して働いていた。6)可溶性VCAM-1よるアネルギー誘導機序にapoptosisが関与している可能性があったのでさらに、抗TNF、TNFレセプター、FAS中和性抗体を作用させ、これらによる影響がIL-2産生にないことを確認した。さらにapotosis非誘導状態でも、FADD、TRADD等のdeath domainは存在することがWestern Blot法にて判明した。
[考案]可溶性VCAM-1はCaMIIキナーゼを活性化させ、IL-2遺伝子n転写を抑制させることにより、アネルギーを誘導していることが判明した。さらに異なった変異型可溶性VCAM-1による、かかるシグナルを誘導するligandのvalencyの検討が、自己免疫病態におけるアネルギー機序解明に今後必要と考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] XuB,Aoyama K,Kitani A et al.: "Interleukin-12 enhanus contact hypersensitivity by modulating the in vivo cytokine pattern in mice" J.Interferone and Cytokine Research. 18. 23-31 (1998)

  • [文献書誌] Yns,et al.: "Puthological significunu of elevated soluble CO14 production in sheumatad anthty" Rheumatal International. (in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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