1.罹患動脈の太さと血中免疫複合体との関係では、太い動脈の大動脈炎症候群には陽性例がなく、中・小動脈病変の結節性多発動脈炎(PN)や膠原病血管炎で高頻度に認められた。さらに、低補体価はPNでは認められず、膠原病血管炎で認められた。 2.全身性エリテマトーデス患者血清中のDNA-抗DNA抗体免疫複合体を形成するDNAはその成分として、グアニン(G)とシトシン(C)を多く含み、CpGモチーフが多く、血管内皮細胞(EC)との接触によりEC上にICAM-1の発現を増加させ、EC内IL-2やIL-8のmRNAの発現を増加させた。 3.混合性結合組織病患者の中で腎症および肺線維症を併発した患者血清中には抗血管内皮細胞(EC)抗体が高頻度で認められ、これらの抗体の力価はECをIL-1やTNFαで処理するとより高値となった。 4.混合性結合組織病患者では7-14%に肺高血圧が合併し、最も高い死因(34%)となる。プロスタグランデインI_260-120-180μg/日12週の経口投与により40例中44%に中等度以上の改善が認められた。
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