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1997 年度 実績報告書

全身性エリテマトーデスにおけるFasリガンドの発現と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670497
研究種目

基盤研究(C)

研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

岳野 光洋  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (50236494)

研究分担者 坂根 剛  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40127519)
鈴木 登  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (40235982)
キーワード全身性エリテマトーデス / Fasリガンド / アポトーシス
研究概要

全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE)のモデルであるlprマウス、Gldマウスにおいて、アポトーシスに関与するFas分子およびFasリガンド(FasL)の遺伝子レベルの異常が自己免疫の発症に関与していることが明らかにされた。本研究では、ヒトSLEにおけるFasLの発現と病態の関連を明らかにするため、健常者およびSLE患者末梢血リンパ球のFasL発現をRT-PCR法、ウエスタンブロティング法、蛍光抗体法により解析した。正常者末梢血リンパ球では、分離直後にはFasLを発現せず、in vitro PHA刺激によりその発現が誘導されるのに対し、SLE患者末梢血リンパ球では、すでにin vivoでFasL分子を発現し、in vitro刺激してもその発現量には変化を認めなかった。リンパ球サブセットに分画して、検討した結果、患者のCD4+およびCD8+T細胞はいずれもFasLを強く発現しており、活動性患者においては、B細胞でもその発現亢進が観察された。平成10年度は、in vivoでの自己反応性リンパ球のFasLの発現解析に主眼を置き、Fas Lを発現した自己反応性リンパ球が、制御系に働くリンパ球を標的とし、アポトーシスに陥らせ、自らはこのアポトーシス回避機構により生存し続け、自己免疫を進展させているのではないかと言う仮説のもとに、研究を進めている。また、SLE患者血清中に検出される抗FasL自己抗体は、in vitroにおいて、Fas-FasLの作用を干渉し、アポトーシスに抑制的に作用することを明らかにした(Arthritis Rheum 41:344-353,1998)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takeba,Y.,Suzuki,N.,Takeno,M.,Sakane,T.,et al: "Modulation of synovial cell function by somatostatin in patients with rheumatoid arthritis." Arthritis Rheum. 40・12. 2128-2138 (1997)

  • [文献書誌] Klinman,D.M.,Takeno,M.,et al.: "DNA vaccines : safety and efficacyissues." Springer Seminar Immunopathology. 19・2. 245-256 (1997)

  • [文献書誌] Yamashita,N.,Takeno,M.,Sakane,T.,et.al.: "Therapeutic effects of preferential induction of mite-specific T helper 0 clones." Clinical Experimental Immunology. 109・2. 332-341 (1997)

  • [文献書誌] Takeno,M.,Suzuki,N.,Sakane,T.,et. al: "Autoreactive T cell clones from patients with systemic lupus erythematosus support polyclonal autoantibody production." J Immunol. 158・7. 3529-3538 (1997)

  • [文献書誌] Yamashita,N.,Takeno,M.,Sakane,T.,et.al.: "Role of γδ T lymphocytes in the development of Behcet's disease." Clim Exp Immunol. 107・2. 241-247 (1997)

  • [文献書誌] 岳野光洋、坂根剛: "モノクローナル抗体を用いる自己免疫病の治療" 日本臨床. 55・6. 1543-1548 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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