研究課題/領域番号 |
09670499
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
筒井 ひろ子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40236914)
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研究分担者 |
審良 静男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50192919)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
岡村 春樹 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60111043)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | interleukin 18 / エンドトキシン / 肝障害 / マクロファージ / NK細胞 / caspase 1 / interleukin 18受容体 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
本研究では、IL-18の生理活性を、特に、そのエンドトキシン病態における役割に焦点を当てて検討した。第一に、IL-18(IGIF)のノックアウトマウスを作製し、野生型マウスと比較検討した。その結果、IL-18ノックアウトマウスはエンドトキシン肝障害にはならないが、ショック死に至りやすかった。このことから、IL-18はエンドトキシン肝障害に必須であることが判明した。また、IL-18欠損マウスのリンパ球は、野生型のそれと同程度にTh2細胞へ分化したが、Th1への分化に異常があった。また、IL-18欠損マウスは野生型とほぼ同数のNK細胞を保有するが、そのNK活性は低下していた。このように、免疫系の分化にもIL-18が大きく貢献していることが判明した。第二に、種々の細胞におけるIL-18受容体の発現を検討したところ、NK細胞は恒常的にIL-18受容体を発現しているが、ナイーブなT細胞はIL-12刺激を受けることにより本受容体を発現する事が判明した。また、IL-18の細胞内伝達機構もMyd88欠損マウスを用いて明らかにした。また、IL-18受容体ノックアウトマウスはIL-18刺激にまったく応答しないことから、IL-18受容体が、IL-18の主要な受容体であることが判明した。第三に、IL-18の分泌にIL-1β転換酵素(ICE)が重要な働きを果たすことを、ICEノックアウトマウスを用いて証明した。第4にICEを多量に発現するICEトランスジェニックマウスが恒常的にIL-18を分泌することを明らかにした。このように、IL-18は、多様な臓器で多彩な機能を果たしていることを語り始めている。
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