ヒト腸管リンパ瀘胞における細菌16S ribosomal RNA(rRNA)の検出 昨年度に引き続き、ヒト腸管リンパ瀘胞における細菌16S ribosomal RNA(rRNA)の検出を、症例数を増加して検討した。すなわち、ヒト腸管リンパ瀘胞よりmicrodissectionにより濾胞組織を採取し、DNAを抽出、細菌16S rRNA保存領域より作製したプライマーでPCRを行った。その後400-bp bandよりcloneを得、塩基配列を決定しhomology searchをおこなった。 その結果、1)ヒト腸管には細菌16S ribosomal RNA(rRNA)が検出される、2)ヒト腸管リンパ瀘胞には多種類の細菌の存在が証明されるがActinomycetesが半数例で検出される、3)クローン病では、他疾患に比し細菌16S rRNAの検出率が高い、が明らかになった。 腸管リンパ瀘胞内細菌がクローン病の原因である可能性が高く、現在症例を蓄積し検討中である。
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