• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

G型肝炎の臨床的意義とその感染経路に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670528
研究機関山梨医科大学

研究代表者

赤羽 賢浩  山梨医科大学, 医学部, 助教授 (60092855)

研究分担者 岡田 俊一  山梨医科大学, 医学部, 助手 (20283202)
宮崎 吉規  山梨医科大学, 医学部, 講師 (80166157)
キーワードGBV-C / HGV / HCV / インターフェロン / 非A〜E型肝炎 / TTV
研究概要

1) GBV-C/HGVが重感染したC型肝炎に対するインターフェロン(IFN)治療ー病態,治療効果,抗ウイルス作用ー
1992年6月から1997年6月までに当科でIFN治療を行ったC型慢性肝炎195例中23例(12%)にGBV-C/HGV RNAを検出した。
(1)GBV-C/HGVの重感染を認めた23例中22例は男性で、HCV単独感染例172例中130例より有意に男性例が多かったが、年齢分布、推定される感染経路、急性肝炎歴、肝機能検査成績、肝組織像、HCV遺伝子型、ウイルス量には差異を認めなかった。GBV-C/HGVの重感染はC型肝炎の病態に影響しないと考えられた。(2)重感染群23例中8例(35%)、HCV単独感染群172例中60例(35%)が、HCVに対してresponderであり、GBV-C/HGVの存在はHCVに対するIFN効果に影響しなかった。(3)IFN投与により全例でGBV-C/HGVRNAの低下が観察され、IFN投与終了時23例中12例(52%)が陰性化を示したが、投与終了により3/4の症例ではただちに再上昇がみられた。特にIFN治療前のRNA高値例ほど再上昇が急峻であった。IFN終了6ヶ月の時点では5例(22%)でGBV-C/HGVの陰性化が持続したが、うち2例はその後再陽性化した。尚、重感染例におけるALTの推移はGBV-C/HGVには依存せず、専らHCVの消長に依存した。(4)GBV-C/HGV再陽性化した例につきhelicase regionの塩基配列を比較したが、IFNによる変異は認めなかった。以上よりGBV-C/HGVはIFNに感受性を有するものの、HCVに比し、より抵抗性であると結論された。
2) GBV-C/HGV以外の非A〜E型肝炎ウイルス
急性肝炎の15〜25%、慢性肝疾患の5〜10%は非A〜E型である。GBV-C/HGVの関与は少ないことが判明したことから、他の肝炎ウイルスの存在が注目される。1997年Nishizawaらにより発見されたTTウイルス(TTV)の関与を検討する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 坂本穣,赤羽賢浩: "GBV-C陽性のC型慢性肝疾患患者に対するIFN治療効果の検討" 肝臓. 39巻2号. 130-132 (1998)

  • [文献書誌] 岡田俊一,赤羽賢浩: "非B非C非G型の肝細胞癌の臨床像" 肝臓. 39巻8号. 584-586 (1998)

  • [文献書誌] 赤羽賢浩 他: "第20回犬山シンポジウム『G型肝炎,肝炎ウイルス重感染,B型およびC型肝硬変』" G型肝炎・治療, 47-54 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi