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1997 年度 実績報告書

胃癌におけるc-Myc誘導性分岐鎖アミノ酸アミノ基転移酵素の役割

研究課題

研究課題/領域番号 09670537
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

後藤 秀実  名古屋大学, 医学部, 助手 (10215501)

研究分担者 下村 吉治  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30162738)
丹羽 康正  名古屋大学, 医学部, 助手 (20283442)
有沢 富康  名古屋大学, 医学部, 助手 (50273230)
キーワードc-Myc / ミトコンドリア型分岐鎖アミノ酸アミノ基転移酵素(mBCAT) / 細胞質型分岐鎖アミノ酸アミノ基転移酵素(CBCA) / アイソザイム / ヒト胃粘膜 / 胃癌 / RT-PCR
研究概要

癌遺伝子c-Mycは、プロト癌遺伝子として正常細胞にも存在し、細胞の増殖を促進する癌遺伝子として注目されている。最近、c-Mycの標的遺伝子として、分岐鎖アミノ酸アミノ基転移酵素(branched-chain amino acid aminotransferase:BCAT)の遺伝子も含まれることが明らかにされた。
BCATは、ミトコンドリアに存在する分岐鎖アミノ酸代謝系の最初の酵素であり、この酵素は異なった遺伝子から誘導されるアイソザイムとしてミトコンドリア型(mBCAT)と細胞質型(cBCAT)酵素が存在することが明らかにされている。本研究では、ヒト胃粘膜の正常及び癌組織におけるc-MycおよびmBCATとcBCATの遺伝子の発現量を測定するための手法を確立し、それらを定量することを目的とした。ヒト胃粘膜組織は、名古屋大学附属病院および関連病院において胃内視鏡検査の際に生検により採取した。ヒト胃粘膜組織におけるmBCATのmRNAを、そのcDNAを用いる一般的なNorthern blotting法により定量を試みたところ、検出することができなかった。その発現量は検出限界以下と考えられる。そこで、mRNAを増幅して測定する逆転写polymerase chain reaction (RT-PCR)法を用いてc-Myc、mBCAT、およびcBCATの発現を定量することを検討した。それぞれのcDNAに適切なprimerを用いてRT-PCR(30〜35サイクル)を行ったところ、c-MycとmBCATの発現は明確に検出できた。c-Mycの発現は、正常組織に比べて癌組織において高い傾向を示したが、mBCATの発現には明確な差は認められなかった。cBCATは、正常な胃粘膜では発現していないことが報告されているので、癌組織においてもc-MycおよびmBCATの発現よりもさらに低い可能性がある。現在、さらにそれを検出するための条件を検討中である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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