• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

特発性炎症性腸疾患の病変部局所における疾患特異的T細胞ならびに特異抗原の証明

研究課題

研究課題/領域番号 09670564
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

松本 誉之  大阪市立大学, 医学部, 講師 (10209637)

研究分担者 中村 志郎  大阪市立大学, 医学部, 助手 (50271185)
キーワードクローン病 / T細胞レセプター / clonality / 腸間膜リンパ節 / 粘膜固有層リンパ球 / 特異抗原
研究概要

クローン病(CD)患者の病変部における特異的免疫応答の解明を目的として研究を行った。本年度は、CD患者の初期病変部アフタ様潰瘍部由来の粘膜固有層リンパ球(LPL)を分離した。具体的には、CD患者の内視鏡下生検組織を用い、Bullの変法によりEDTAとcollagenaseで処理することによりLPLを分離する。さらに磁気ビーズ標識抗体を用いてCD4陽性かつHLA-DR陽性の活性化T細胞(本症の免疫学的病態に最も関与していると思われる細胞群である)を分離した。このLPLより、mRNAを抽出し、T細胞抗原レセプターVβ1〜20に特異的なprimerを用い、RT-PCR法によりT細胞抗原レセプターのCDR3領域(いわゆるhypervariable regionに相当する)を含む領域を増幅し、この産物をdenatureしsingle strandの状態でpolyacrylamideゲルにより電気泳動しSSCP分析を行った。
この結果、CD患者より分離したLPLでは、きわめて高率に特定のVβにクローナリティーの存在を示すbandが確認された。比較的共通したVβサブタイプは、Vβ2,5.1,5.2,13.1,19などであった。このような変化は、潰瘍性大腸炎から分離したLPLやCD患者の末梢血には認められず、病変部に特徴的なものであった。さらに、CDに特徴的な病変である、非乾酪性肉芽種の好発部位である腸間膜リンパ節においても、同一のT細胞クローンの存在が確認された。このT細胞は、疾患特異抗原に対して反応増殖したものである可能性が強く示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hara J.Ohtani H,Matsumoto T,et al.: "Expresion of costimulatovy molecules B7-1 and B7-2 in macrophages and grandomas of Crohn's disease" Laboratory Investigation. 77・2. 175-184 (1997)

  • [文献書誌] Oshitani N,Sawa Y,Hara J. Adachi K,Matsumoto T Nakamura's et al.: "Functional and phenotypical activation of leukogtes in inflamed human colonic mucosa" J.Gastroenterol. Hepatol.12. 809-814 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi