研究課題/領域番号 |
09670567
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 貴一 自治医科大学, 医学部, 助手 (50275707)
|
研究分担者 |
西福 幸二 自治医科大学, 医学部, 講師 (60124971)
木平 健 自治医科大学, 医学部, 助手 (70195345)
小島 利周 自治医科大学, 医学部, 助手
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
キーワード | H.pylori / 胃癌 / アポトーシス / 培養細胞 |
研究概要 |
ヘリコバクターピロリの胃癌への関与に関し、昨年に引き続き細胞培養を用い検討を行った。培養細胞は、ヒトの癌の解析という観点から、株細胞のみでなく、ヒト正常胃粘膜由来培養細胞を用い、両者による比較検討を行った。胃内視鏡施行時の生検より、primary cultureを行い、ヒト正常胃粘膜由来培養細胞を得る手技は確立している。ヘリコバクターピロリ培養上清全分画に、昨年迄の実験から変異原性物質が存在する可能性が示唆された為、ヒト正常胃粘膜由来培養細胞及びKATO-IIIを用い、ヘリコバクターピロリ培養上清を培養細胞に添加することによりアポトーシスの誘導やDNA障害が惹起されるか否かの検討を行った。また、ヘリコバクターピロリとのcocul ture、アンモニア、モノクロラミンの添加によりアポトーシスの誘導やDNA障害が惹起されるか否かの検討も行った。検討は、位相差顕微鏡による形態学的観察、DNAラダーの検出及びTUNEL法により行った。アンモニア、モノクロラミン、臨床株のヘリコバクターピロリ培養上清の一部にはアポトーシスの誘導をするものがあった。ヒト正常胃粘膜由来培養細胞とKATO-IIIではアポトーシスの誘導に若干の差が認められた。この実験結果は、ヘリコバクターピロリの感染により胃粘膜にアポトーシスが起こる可能性を示唆するものである。現在アポトーシスに至るカスケードで、どの過程が活性化されるのかについて検討中である。
|