研究課題/領域番号 |
09670584
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 通博 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (50187770)
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研究分担者 |
末盛 彰一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90235838)
鈴木 博 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (60081692)
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キーワード | 肝細胞癌 / 糖鎖分析 / 尿中遊離型フコース / 糖蛋白 / オリゴ糖 / FACEによる糖鎖分析 |
研究概要 |
1) 肝細胞癌における血中、組織中糖脂質、糖脂質抗体の検討により、健常人と異なった、糖脂質抗原、抗糖脂質抗体のスペクトルを示した。 2) 細胞接着・細胞間相互作用に及ぼす糖脂質(ガングリオシドなど)の影響は、各種培養肝癌細胞に対し、ガングリオシド10μMの添加ではフィブロネクチン、ラミニンへの接着を阻害した。しかし、細胞数およびBrdUを用いての細胞増殖能の評価においては必ずしも一定の変化は与えなかった。 3) 肝細胞癌における尿中遊離型Fucose値は、癌の高度進展例では高値を示した。肝機能検査との相関、腫瘍マーカーとの関係、治療による変動、長期経過観察から、その上昇は肝機能低下による影響が主体と考えられ、腫瘍の発育、進展との関係は少ないように思われた。 4) 肝細胞癌における、FACE(Fluorophore-Assisted-Carbohydrate-Electrophoresis)法を用いたオリゴ糖蛋白鎖分析において、健常者、さらには肝硬変を含めた各種肝疾患患者と異なるバンドが検出され、腫瘍マーカーとしての意義、癌の発育、進展と糖鎖異常との関係を明かにする上で重要と考えられた。
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