研究分担者 |
高橋 俊二 財団法人 癌研究会, 癌化学療法センター・臨床部, 研究員 (90221358)
伊藤 良則 財団法人 癌研究会, 癌化学療法センター・臨床部, 研究員 (00261131)
堀越 昇 財団法人 癌研究会, 癌化学療法センター・臨床部, 部長 (00085648)
水沼 信之 財団法人 癌研究会, 癌化学療法センター・臨床部, 研究員 (40311229)
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研究概要 |
TS阻害効果の向上を目指したBiochemical modulationの検討 1)p53発現とTSとの相互関係 抗癌剤の効果発現とp53の関連性は特にアポトーシス誘導の観点より従来検討されてきた。同じTS阻害剤でも5-FUはp53wild依存性であり、一方Tomudexは非依存性である。RNA gel shift assayによりTS蛋白とp53mRNAの蛋白コード部位は特異的相互関係にあることが判明した。そしてTS蛋白がp53mRNAの翻訳を特異的に抑制していることが判明した。これはp53遺伝子発現の新たな調節経路であり、TS蛋白の新たな細胞内機能の理解を促すとともに有効な癌治療開発を目指したい。 2)In vitro translation Tomudex,ZD9331などを用いてIn vitro translationにおけるTS蛋白合成に及ぼす影響を検討した。TS発現力を強く抑制した。このことからはTomudexはmRNA以降でTS発現を抑制し、耐性を打破する可能性があると考えられた。 3)MTT assay ヒト大腸癌細胞株を用いTomudex, ZD9331,ZD9553のmodulatorとしての可能性をIC_<10>の濃度にて検討中である。同時にTS阻害に及ぼす影響をTS catalytic activity assay, ligand binding assayを用いて検討中である。
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