研究課題/領域番号 |
09670608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
陳 和夫 京都大学, 胸部疾患研究所, 講師 (90197640)
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研究分担者 |
大井 元晴 京都大学, 胸部疾患研究所, 助教授 (20144389)
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キーワード | 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 / 睡眠呼吸障害 / 脳・心血管傷害 / 肥満 / 経鼻持続気道陽圧 / NCPAP / 内蔵脂肪 / 凝固線溶系 |
研究概要 |
夜間睡眠中の酸素飽和度の連続測定により1時間に20回以上の酸素飽和度(前値に対して4%以上)の低下を示した閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea : OSAS)症例にポリソムノグラフィーを施行し、治療前のポリソムノグラフィー後の空腹時採血で、血糖、インスリン、脂質系の諸量、凝固系の因子などを測定した。検査の予定上、経鼻持続陽圧(uasal continuous positive airway pressure : NCPAP)治療には外来受診より2カ月程度必要なので、外来受診時にも上記採血を実施して、この2カ月の経過をコントロール期間とした。臍部のCT検査にて腹部内蔵脂肪、皮下脂肪量を測定し、耐糖能も75gOGTTテストにてNCPAP治療前に評価した。退院後のNCPAP治療1カ月、6カ月後の外来受診時に、身体所見の他に上記血液検査を施行した。治療6カ月後には、内蔵・皮下脂肪量の再測定、75gOGTTも再検した。NCPAP施行時のCPAP圧の適正値の決定に科研費にて購入したマスク式呼吸補助基(NIPネ-ザル)を使用した。 心血管障害発生に有意に関連を持っているとされる凝固7因子活性はNCPAP治療にて徐々に低下し、治療6カ月後には治療前に比し、11名のOSAS患者において有意の低下をみた。また、この結果を含めたNCPAP治療後の腹部内蔵脂肪、皮下脂肪量の変化、75gOGTTテストを利用した耐糖能の変化などを、平成10年日本内科学会公募シンポジウム「肥満と疾患」に「肥満と閉塞性睡眠時無呼吸症候群」として応募し、採用され本年4月発表予定である。
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