研究課題/領域番号 |
09670620
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桑野 和善 九州大学, 医学部, 講師 (40205266)
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研究分担者 |
田中 拓夫 九州大学, 医学部, 医員
萩本 直樹 九州大学, 医学部, 医員
川崎 雅之 九州大学, 医学部, 助手 (90264051)
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キーワード | 肺損傷 / 肺線維症 / アポトーシス |
研究概要 |
アポトーシスは、ホメオスターシスの維持に重要な働きをしている。従って、アポトーシスが過剰であっても不十分でも疾患の原因となる。肺の線維化は、炎症の遷延化と細気管支上皮や肺胞上皮の傷害及びその脱落と、それにおきかわる線維芽細胞の過剰な増殖を特徴とする。我々は、気管支及び肺胞上皮細胞の過剰なアポトーシスが肺の線維化の原因ではないかと仮定しこれまで研究を行ってきた。 実際にヒト肺線維症では、細気管支上皮、肺胞上皮に慢性のDNA傷害とそれに反応したp53,p21の発現の増強を我々は確認した。また、これらの細胞には代表的なアポトーシス関連因子の一つであるFas抗原が過剰に発現し、肺に浸潤するリンパ球にはFas ligandの発現を確認した。また、肺線維症のモデルであるマウスのプレオマイシン肺臓炎においても上皮細胞のアポトーシスとFas-Fas ligand pathwayが重要な役割を果たしていることを報告した。 また、リンパ球が十分に活性化するために必要なcostimul ating moleculesのなかで、B7分子の発現を検討したところ、肺線維症の上皮細胞に異所性に発現していることを見いだした。
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