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1997 年度 実績報告書

W/BF_1マウスを用いたクラミジア・ニューモニエ感染モデルによる動脈硬化病変の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09670635
研究種目

基盤研究(C)

研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

副島 林造  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (10068976)

研究分担者 中島 正光  川崎医科大学, 医学部, 講師 (20198097)
斎藤 泰一  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (00048258)
池田 章  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50068962)
キーワードchlamydia pneumoniae / (NZWXBXSB)F_1マウス / 再感染モデル / 動脈硬化 / 冠動脈断面積 / 周径
研究概要

1:24週齢で50%に心筋梗塞を発症すると報告されている(NZW×BXSB)F_1♀マウスを用い,16週齢の時点でC.pneu moniae KKpn-15株10^5IFU/mouseを点鼻感染した。過去のBALB/c, ddyマウスを用いた感染実験では致死的肺炎を起こし得ない感染菌量であったのにも拘わらず本実験では感染3日目に56%,7日で100%死亡した。死亡した45匹のマウス肺すべてよりC.pneumoniaeを分離し,組織学的にも広範に肺炎像を認め,明らかにC.pneumoniaeによる肺炎死であることを確認した。よってC.pneumoniaeも宿主条件によっては致死的肺炎を惹起する危険性が示唆された。
2:感染菌量を変えて検討し,10^4IFU以下では死亡しないことを確認した後,16週齢の(NZW×BXSB)F_1♀マウスにKKpn-15株10^4IFU/mouseを点鼻感染した。さらに感染35,42,49日後に3回再感染を行い,63日後まで経時的に屠殺,C.pneumoniaeの分離と肺及び心臓の組織学的変化を観察した。(1)C.pneumoniaeの分離:初感染後3,7,14日の肺よりC.pneumoniaeを分離したが,21日以後は再感染後もC.pneumoniaeは分離されず,心臓からも分離されなかった。(2)組織学的所見:感染3日後から63日後まですべての時期において急性肺炎から慢性肺炎への移行を示す組織学的所見が得られた。しかし心筋梗塞や冠動脈硬化の所見は認められなかった。(3)蛍光抗体法によるC.pneumoniaeの検出:感染初期の肺組織では陽性所見が得られたが,心筋や冠動脈ではいずれの時期においても陽性所見は得られなかった。(4)冠動脈の周径と断面積についての検討:感染群及び対照群の心筋標本から,内腔の周径から200μm以上の冠動脈をすべてピックアップし,それらの周径,断面積および断面積/周径比を算出した。断面積/周径比は感染群16.52(標準偏差3.882),対照群16.08(標準偏差4.129)で両群の冠動脈に差は認められなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 塩谷邦彦: "冠動脈疾患におけるchlamydia pneumoniae IgG抗体価上昇の臨床的意義" 日本臨床内科会会誌. 10(6). 263-267 (1996)

  • [文献書誌] N.Miyashita: "Morphological analysis of chlamydia pneumoniae" Jpn.J.chemother. 45(5). 255-264 (1997)

  • [文献書誌] 荘田恭聖: "本渡市のH中学校を中心としたchlamydia pneumoniae感染症の流行" 天草医学会雑誌. 11. 17-29 (1997)

  • [文献書誌] 狩野孝之: "chlamydia pneumoniae感染マウスにおける肺および心臓の病変について" 日本呼吸器学会雑誌. 36(増刊). 402 (1998)

  • [文献書誌] 副島林造: "クラミジア・ニューモニエ感染症の現状と対策" 千葉峻三,沼崎啓, 215 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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