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1999 年度 実績報告書

新しい末梢性髄鞘蛋白の分子生物学的研究及び臨床神経学への分子生物的応用

研究課題

研究課題/領域番号 09670643
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

古川 哲雄  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80134667)

研究分担者 山田 正仁  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80191336)
キーワード末梢性ミエリン / PO蛋白 / ゲル電気泳動 / モノクローナル抗PO抗体 / アイソフォーム
研究概要

これまでの研究から標的とする分十量35-kdの蛋白は,疎水性の高いミエリン特異的蛋白であることが判明した.超遠心によるショ糖溶液の密度差を利用して馬尾紳織のホモジネートから末梢性ミエリン分画のみを分離し,その後の研究に用いた.最終的にマイクロシークエンスを行うために,ウシの馬尾のみならずヒト馬尾からも同様の手順でミエリン分画を精製した.ウエスタンブロットにて,ウシ・ヒトいずれのミエリン分画にも35-kdのバンドが存在することが確認された.しかし,SDS-PAGEゲルを直接蛋白染色すると,ミエリン蛋白の中で50%以上の存在比を占めるP0蛋白が全体的にスメアを引いてしまうため,35-kdのバントを検出することは不可能であった.そこでSDS-PAGEゲルから標的とする分画のみを電気的に分取りして35-kd蛋白を微量精製した.精製した蛋白による電気泳動では,ゲル染色で35-kdのバンドが検出可能であった.得られた精製蛋白とP0蛋白を抗原とし,患者血清とモノクローナルP0抗体をプローブとしてウェスタンブロットを施行した.その結果35-kd蛋白は患者血清とモノクローナル抗P0抗体のいずれとも反応する一方で,P0蛋白は抗P0抗体とのみ反応した.以上から35-kd蛋白は一部に抗P0抗体のエピトープである配列を持つと考えられ,P0蛋白のアイソフォームではないかと推察された.しかし,精製された35-kd蛋白量は極めて徴量でありマイクロシークエンスが不可能のため,アイソフォームの可能性をアミノ酸配列レベルで確認することはできなかった.今後はmass spectrometry等の高感度検出装置を用いてペプチドマッピングを行い,アイソフォームである可能性を検証したい.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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