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1999 年度 実績報告書

重症筋無力症における自己抗体産生調節機構とその修飾に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670647
研究機関金沢大学

研究代表者

吉川 弘明  金沢大学, 保健管理センター, 助教授 (10272981)

キーワード重症筋無力症 / アセチルコリン受容体 / 抗アセチルコリン受容体抗体 / 自己免疫疾患 / 胸腺 / 末梢血リンパ球 / サイトカイン / IgG
研究概要

重症筋無力症(myasthenia gravis,MG)は,骨格筋アセチルコリン受容体(acetylcholine receptor,AChR)に対する自己抗体を病因の主座においた臓器特異的自己免疫疾患である.MG発症には胸腺異常が強く関与しているとされているが,胸腺中のリンパ球のみの抗体産生で全身の自己抗体(抗AChR抗体)産生量を説明することはできない。我々は,患者の末梢血リンパ球(PBL)が抗体産生の場の一つであることから,その抗体産生能について研究を進めてきた.これまで、MG患者PBLのIgG産生能が亢進していることを示した。今年度は、PBLが培養液中に産生するサイトカインの産生を測定し、正常コントロールと比較検討した。測定したサイトカインはインターロイキン(interleeukin,IL)-2,IL-4,IL-5,IL-6,IL-10,IL-13,インターフェロン(interferon,IFN)-γ,腫瘍懐死因子(tumor necrosis factor,TNF)-αである。これらのサイトカインはELISA法により測定した。その結果、MGのPBLにおける、これらのサイトカインの産生量は正常コントロール群と比較し有意な差が無かった。しかし、総IgG産生量はIL-6およびIL-10産生量と有意な正の相関をみとめた。以上より、IgG産生亢進はIL-6およびIL-10によるB細胞の多クローン性活性化による可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉川弘明: "インフォームドコンセントの実際 重症筋無力症"内科. 83(6). 1392-1396 (1999)

  • [文献書誌] 吉川弘明: "自己免疫疾患診療の最新知識-重症筋無力症"臨床成人病. 29(7). 933-939 (1999)

  • [文献書誌] 安川善博,吉川弘明: "重症筋無力症患者における胸腺画像,胸腺組織像および臨床像の関連"神経免疫学. 7(1). 156-157 (1999)

  • [文献書誌] 佐藤勝明,吉川弘明: "重症筋無力症患者における末梢血単核球のサイトカイン産生能"神経免疫学. 7(1). 160-161 (1999)

  • [文献書誌] 吉川弘明: "SCIDマウスを使った重症筋無力症における自己免疫機序の研究"神経免疫学. 7(2). 245-252 (1999)

  • [文献書誌] 吉川 弘明,高守 正治: "免疫学からみた神経系と神経疾患 EAMG"日本医学館 (分担執筆). 374 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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