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1997 年度 実績報告書

パーキンソン病淡蒼球破壊術の生理学的・心理学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 09670650
研究種目

基盤研究(C)

研究機関信州大学

研究代表者

橋本 隆男  信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (20201709)

研究分担者 進藤 政臣  信州大学, 医学部, 助教授 (90020924)
柳沢 信夫  信州大学, 医学部, 教授 (00010025)
キーワードパーキンソン病 / 定位脳手術 / 淡蒼球破壊術
研究概要

平成9年度は定位脳手術の手技として、微小針電極による単一神経活動記録に基づく生理学的ガイディングシステムを確立した。微小針電極は、エルジロイ線を研磨しガラスコートした先端をステンレスチューブに固定したものを制作した。電極抵抗が約0.5MΩ(1000Hz)で、ラット脳神経活動が分離よく記録できた。通常の定位脳手術枠に、電極微小駆動装置を開発して装着した。これにより、ミクロン単位での微小駆動が可能となった。生理学的ガイディングには、記録電極による微小電気刺激を用いる。また、ガイディングの途中で、電極抵抗の測定も必要となる。これら用いる電気回路の切り替えをスムーズに行うために、回路切り替え装置を開発した。手術はまず生理学的ガイディングによりターゲット(淡蒼球内節)周辺のマッピングを行う。淡蒼球内節の後方は内包と接しており、下方には視神経がある。誤った位置測定で凝固巣を作成すると、これらの組織を損傷し合併症を生ずる原因となる。そこで、さらに正確さを高めるために、凝固巣作成前にCTで位置の最終確認を行う操作を加えた。
今後の研究の展開は、開発した手術システムを用いてパーキンソン病患者の定位脳手術を行う。薬物療法で治療効果が不十分な症例を対象とし目標症例は20例である。手術前後で、臨床的な症状の評価、脊髄反射、長潜時反射、随意運動量の定量、高次機能評価をそれぞれの担当者が行う。各評価項目に対する淡蒼球破壊術の効果を検討する。生理学的ガイディングと術後のMRIとを組み合わせて、破壊部の正確な解剖学的位置と機能分布を明らかにし、パーキンソン病症状の淡蒼球における神経機序を明らかにする。最終的には、パーキンソン病に対する淡蒼球破壊術の最良のターゲット部位と期待される効果を明らかにする。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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