研究課題/領域番号 |
09670667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
天野 隆弘 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90118901)
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研究分担者 |
村松 和宏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20230005)
小原 克之 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40169363)
白井 俊孝 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80196592)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | Nitric Oxuide(NO) / 脳血管自動調節 / 血管口径 / 脳血管内皮 / TEA / EDHF / 脳循環 / eNOS |
研究概要 |
平成9年度:ネコ13匹を使用。全身麻酔後、呼吸はスピレーター管理とした。頭窓法によって、脳表血管の口径変化を連続的に記録した。内皮におけるNitric Oxide(NO)を選択的に阻害する目的で、舌下動脈経由で脳動脈内にN^G-iminoethyl-L-ornithine(L-NIO)を30mg/kg投与し脳動脈内皮でのNO産生を抑制した。この前後で脱血、血液再注入による血圧変動時の脳血管反応すなわち自動調節能(Autoreguratory response)を脳表血管口径変化からVMI(-脳表血管の口径変化(μm)/平均動脈圧血圧変化(mmHg))を算出して検討した。L-NIO投与後、VMIは抑制され自動調節に脳血管内皮NOが関与していることを示す結果であった。 平成10年度:ネコ10匹を使用し、昨年同様の実験セットアップとした。9年度同様L-NIOを脳動脈に注入して、内皮のNO産生を抑制した。この後、小管を介して自動注入器で内皮依存性過分極血管拡張因子(EDHF)を阻害するために、Tetraethyl ammonium (TEA)の100mM溶液を脳表灌流して脳血管のEDHFをも阻害した。その上で血液の脱血、再注入を行いVMIから自動調節能を評価した。結果、この濃度のTEA投与ではL-NIO投与による自動調節障害の程度をさらに高度にしなかった。以上から、ネコではK+チャンネル系の血管拡張反応は、自動調節においては大きな役割を果たしていないと考えられた。今後、さらに選択性の高い阻害剤で詳細に検討する必要があると考えられた。
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