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1997 年度 実績報告書

神経変性疾患におけるアポトーシスによる神経細胞死の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670668
研究種目

基盤研究(C)

研究機関順天堂大学

研究代表者

森 秀生  順天堂大学, 医学部, 講師 (30150634)

研究分担者 杉田 之宏  順天堂大学, 医学部, 助手 (70162881)
水野 美邦  順天堂大学, 医学部, 教授 (30049043)
キーワード神経変性疾患 / パーキンソン病 / アポトーシス / 神経細胞死
研究概要

神経変性疾患の中には神経細胞のDNAの断片化がみられ、アポトーシスの関与が報告されているものがあるが、パーキンソン病(PD)についてはわれわれのグループもすでに一部報告したが、議論のあるところである。神経変性疾患でのアポトーシスの関与をみるために今年度は以下の検討を行った。1)PDの黒質の神経細胞のDNAの断片化を進行性核上性麻痺(PSP)と共にIn Situ End Labeling (ISEL)により検討を行った。PD18例、PSP6例、対照例16例で中脳のパラフィン切片を用いて行った。アポトーシス様変化はPDの3例、PSP3例、対照例6例の黒質でみられ、PSP,対照例の被蓋でも少数みられた。その数は対照例に比べてPD,PSPでは有意な差がなかった。
2)アポトーシスを制御する蛋白のうち、Bcl-xL,Bcl-2の発現をPD7例,対照例6例での黒質で各々の蛋白に対する抗体を用いて、免疫組織化学的方法にて調べた。Bcl-xLが発現する神経細胞はPDでは23.0±5.4%と対照例50.6±8.0%に比し有意に少なかった。Bcl-2の発現する神経細胞の割合はPD,対照群と差がなかった。Bcl-xLの発現の低下がPDでの黒質の神経細胞死に関与している可能性が考えられた。今後、PSPの黒質でBcl-xL,Bcl-2の発現の程度を調べること、他のアポトーシスを制御する蛋白の発現をみること、また他の変性疾患に対象を広げて検索することを予定している。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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