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1998 年度 実績報告書

温度覚閾値検査法を用いたsmall fiber neuropathyの病態解明-熱流を用いた新しい検査法による-

研究課題

研究課題/領域番号 09670673
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

岡 尚省  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90194331)

キーワード熱流 / 温度覚 / 末梢神経障害 / 小径有髄神経 / 無髄神経
研究概要

目的:物質間の熱移動の指標である熱流は従来の指標である温度に比べ鋭敏に熱エネルギーを反映するといわれている.今回,この熱流を指標として末梢神経障害患者の温冷覚閾値を計測し,神経生検による病理学的所見との対比を行った.
対象:末梢神経障害を有する患者7例(平均年齢44.0歳)で検討した.温冷覚閾値は健常者13例(平均年齢48.9歳)についても計測し患者との比較を行った.
方法:熱流センサーを埋め込んだペルチェ素子を0.3℃/sで温度を変化させ,上肢は母指球,下肢は足背外側部で熱流を計測した.そして,温冷覚を自覚するまでの熱流値を温覚熱流値(WHF:×102J/m2)および冷覚熱流値(CHF:×l02J/m2)として計測した.そして,その結果と腓腹神経生検による病理学的所見との対比を行った.光顕所見では大径有髄線維および小径有髄線維の障害と,さらに電顕所見では無髄神経の障害と比較検討した.
結果:1.末梢神経障害患者のWHFの平均は上肢が222,下肢は965で健常者の上肢28,下肢42に比較して大きかった.また,CHFも上肢が711,下肢は715で,健常者の上肢185,下肢141に比べ大きかった.2.末梢神経障害患者でWHFおよびCHFが大きい例では病理学的にも小径有髄および無髄線維の障害が強かった.
結論:熱流を用いた温冷覚閾値検査法は末梢神経障害患者の小径有髄および無髄線維の障害を評価する上で有用である.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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