研究概要 |
単純ヘルペスウイルス(HSV)脳幹脳炎、脊髄炎はHSV1,2型によるが、一部これらの病型にはvaricella-zoster viurs(VZV), Epstein-Barr virus(EBV), human herpesviurs 6等の関与も考えられている。髄液からのpolymerase chain reaction(PCR)法を用いてヘルペスウイルス群の検出、enzyme immunosorbent assay(EIA)との比較を実施した。 1997〜1998年にかけて九州・沖縄地区HSV CNS感染症の調査、PCR解析を実施した。側頭葉・辺縁系脳炎が主体をなしていたが、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脳幹型、脊髄炎など多彩な病型を明らかにし、上記検索を施行した。EIA抗体でのHSV1,2型解析では、急性脳炎で1型、脊髄炎、髄膜炎において1、2型の混在していることを報告した(論文準備中)。本年度においては、HSV 1型による脊髄炎、非ヘルペス性急性辺縁系脳炎、HSV脳炎難治例などのtumor necrosis factor(TNF)-α, interleukin(IL)-6などのサイトカイン等の検討を追加した。
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