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1997 年度 実績報告書

神経系と免疫系をつなぐ機序の細胞性および分子性メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670688
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

山元 弘  大阪大学, 薬学部, 教授 (50127312)

キーワードヘルパーT細胞 / T細胞サブセット / サイトカイン / 神経ペプチド / 神経ペプチド受容体
研究概要

マウスヘルパーT細胞は神経ペプチドY(NPY)に応答し、サイトカイン産生を制御することを明らかにしてきた。そこでNPYに対する受容体分子(NPYR)がTリンパ球上に発現されているかどうか、またNPYRを介した細胞内シグナル伝達が、サイトカイン遺伝子発現をどの様に制御するかを明らかにすることを目的に研究を進めた。ヒト、ラットではY1からY6までの6種のNPYRが報告されており、そのうちY3を除いて、またマウスではY3、Y5以外はcDNA構造が報告されている。そこでマウス塩基配列を元にプライマーを設計し、マウスY1、Y2、Y4、Y6、についてRT-PCRをおこなった。マウスY5についてはラット塩基配列を元にプライマーを設計した。
1)RT-PCR法により、マウス脳RNAを検討し、それぞれのプライマーが正しいPCR産物を増幅していることを確認した。また塩基配列も同時に確認した。
2)NPYはTh2クロンに働きIL-4産生を促進し、Th1クロンに対してはIFNγ産生を抑制する。そこで両クロンを対象にRT-PCRを行ったところ、いずれのヘルパーT細胞のクロンでもY1とY4のみを発現していた。
3)マウスY5の全塩基配列を決定し、RT-PCR用のプライマーを設計した。
4)胸腺を対象にRT-PCRを行ったところ、Y5のみ発現していた。機能的なT細胞クロンがY1とY4のみを発現するのに比べ、未純なT細胞のNPYR発現パターンが異なっていることは興味深い。
今後、正常成熟T細胞のNPYRの発現パターンを検討し、分化段階と機能との関連を調べるとともに、サイトカイン発現の細胞内制御機構を明らかにしたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Matsuda,Y.et al: "Induction of myelin-associated glycoprotein expression through neuron-oligodendrocyte contact." Developmental Brain Ressearch. 100. 110-116 (1997)

  • [文献書誌] Takeuchi,T.et al: "Transgenic expression of a novel thymic epithelial cell antigen stimulates aberrant development of thymocytes." Journal of Immunology. 159. 726-733 (1997)

  • [文献書誌] Yoshida,Y.et al: "Antitumor effect of human pancreatic cancer cells transduced with cytokine genes which activate Th1 helper T cells." Anticancer Research. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Kawamura,N.et al: "Differential effects of neuropeptides on mouse T cell cytokine production." NeuroImmunoModulation. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Iimori,H.et al: "Lateral hypothalamus modulates the intrinsic splenic NK cell activity in rats." NeuroImmunoModulation. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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