研究課題/領域番号 |
09670689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
富田 文 北海道大学, 医学部, 助手 (40271655)
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研究分担者 |
服部 裕一 北海道大学, 医学部, 助教授 (50156361)
甲谷 哲郎 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (70205350)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 心不全 / 心筋梗塞 / 細胞内Ca^<2+>トハンドリング / Ca^<2+>感受性 / ACE阻害薬 |
研究概要 |
10〜12週齢のWistar-Kyotoラット(WKY)の左冠動脈起始部を結紮して心筋梗塞を作成した。心筋梗塞作成後6週間目に心臓を取り出し、酵素処理により単一心筋細胞に分離した。コントロールとしてsham手術を行った同週齢のWKYを用いた。心筋細胞にCa^<2+>感受性蛍光色素のindo-1を負荷し、細胞内Ca^<2+>トランジェントと細胞収縮の同時測定を行い、筋小胞体機能ならびに収縮蛋白Ca^<2+>感受性の変化を検討した。細胞内Ca^<2+>トランジェントと細胞収縮はともに、不全心筋細胞で正常心筋細胞と比較してその時間経過が延長していた。したがって、不全心筋細胞では筋小胞体機能の低下が示唆され、さらに筋小胞体機能低下と細胞収縮能低下の間に関連が認められた。 次に、梗塞作成後1週間目よりACE阻害薬のカプトプリルを投与し、ACE阻害薬の心不全発症予防効果と心不全に伴う細胞内Ca^<2+>ハンドリングと細胞収縮異常に対する効果を検討した。細胞内Ca^<2+>トランジェントと細胞収縮はともに、不全心筋細胞でその時間経過が延長したが、ACE阻害薬投与によりいずれも改善を認めた。したがって、ACE阻害薬による心不全抑制効果には細胞内Ca^<2+>ハンドリングの改善が関与している可能性が示された。
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