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1997 年度 実績報告書

特発性心筋症の病因と病態形成にかかわるgp130を介する情報伝達系の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09670717
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

瀧原 圭子  大阪大学, 医学部, 助手 (70252640)

研究分担者 藤尾 慈  大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワード心筋肥大 / 情報伝達 / 心筋保護 / gp130
研究概要

心筋細胞においてgp130を介する情報伝達系により調節をうける遺伝子を明らかにし、機能的役割に付き検討した。心筋細胞においてgp130の活性化に引き続き、Jak-STAT系およびMAPキナーゼが活性化され肥大シグナルを伝達すること、また、STAT1がbcl-x遺伝子の発現調節に直接関わり、bcl-xLの発現増強がLIFによる細胞保護作用の一部を担っていることを明らかにした。
さらにgp130の活性化に引き続きP13キナーゼの活性化を確認し、これを介してP70 S6キナーゼおよびAktの活性化が誘導され、P13キナーゼを介する情報伝達系も、心筋細胞肥大および保護に関わっている可能性が示唆された。
つぎに、gp130を介する情報伝達系の一つであるSTAT3に注目し、アデノウイルスベクターを用い心筋細胞へ導入し、STAT3を高発現あるいは活性を抑制する系を作成した。STAT3の高発現はLIF刺激による心筋細胞肥大を増強し、c-fos、ANF mRNAの発現亢進、leucineの取り込みを増強した。Dominant-negative-STAT3の細胞導入は、これらを著しく抑制した。MPキナーゼの活性化は、STAT3の活性化に伴う遺伝子発現の最大作用には必要であることも明らかにした。
in vivoにおけるSTAT3の機能的役割を検討するため、wild typeおよびdominant-negative STAT3をα型ミオシン重鎖遺伝子プロモーターに結合し、心筋特異的にこれらのSTAT3を高発現させたトランスジェニックマウスを作製し、現在解析をすすめている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] C.Nakjima-Taniguchi: "Novel missense mutation in cardiac troponinT gene found in Japanese patient with hypertrophic cardiomyopathy." J Mol Cell Cardiol.29. 839-843 (1997)

  • [文献書誌] Y.Fujio: "Leukemia inhibitory factor up-regulates bcl-x gene expression via STAT1 binding cis-element in cardiac myocytes." J Clin Invest. 99. 2898-2905 (1997)

  • [文献書誌] K.Kunisada: "Activation of gp130 transduces hypertrophic signals via STAT3 in cardiac myocytes." Circulation. (in press). (1998)

  • [文献書誌] H.Oh: "Activation of phosphatidylinositol 3-kinase through gp130 induces protein kinse B and p70 S6 kinase B and p70 S6 kinase phosphorylation in cardiac myocytes." J Biol Chem. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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