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1998 年度 実績報告書

心肥大関連チロシンキナーゼ遺伝子のクローニングとその病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670729
研究機関長崎大学

研究代表者

瀬戸 信二  長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (00136657)

研究分担者 山下 俊一  長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
伊東 正博  長崎大学, 医学部, 助教授 (30184691)
芦澤 直人  長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (10301368)
矢野 捷介  長崎大学, 医学部, 教授 (50039864)
大津留 晶  長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
キーワード心肥大 / キロシンキナーゼ型受容体 / HGF / c-Met / VEGF / Flk-1,Flt-1 / Tie2 / Tek
研究概要

正常、及び肥大心筋に発現しているチロシンキナーゼ型受容体のプロフィールを明らかにし、肥大心に関連した遺伝子を特定するため、2腎-1クリップ高血圧ならびにDOCA-Salt高血圧ラット肥大心とコントロール正常心よりmRNAを抽出後、チロシンキナーゼ遺伝子のコンセンサス配列を利用したRT-PCR法による部分遺伝子クローニングを行った。その結果、サブトラクションPCR法により得られたクローンのうち81クローンについて塩基配列を決定し、10個の受容体型チロシンキナーゼ遺伝子、5個の非受容体型チロシンキナーゼ遺伝子、さらに未知の遺伝子由来のクローンが2個見いだされた。最も多く発現している受容体型チロシンキナーゼは、Tie2/Tekであり、以下Ryk、IGF-1受容体、PDGF-β受容体、PDGF-α受容体、FGF-3受容体、KDR/Flk-1、Axl/Ufo、Insulin受容体、CSF-1の順に発現が見られた。一方、非受容体型チロシンキナーゼ群には、Arg/c-Abl、c-Ros1、JAK-1JAK-2、JAK-3が同定された。また、semi-competetiveRT-PCR法によりHGFとその受容体であるc-Met、VEGFとその受容体であるKDR-Flk-1、Tie2-Tekの発現が確認されたが、いずれも肥大心とコントロール正常心の間でmRNAレベルに差を認めなかった。しかし、免疫化学染色法で、2腎1クリップ高血圧ならびにDOCA-salt高血圧性肥大心の心室でコントロールと比べ、c-MetおよびTie-2のimmunostaining増大が認められた。そこでWestern blot analysisを用いて蛋白レベルでの発現を検討したところ、2腎1クリップ高血圧においてDOCA-salt高血圧やコントロールラットと比較し、HGF、c-Met、Tie-2の増加が見出された。以上より、心筋におけるチロシンキナーゼ型受容体には、既知の心肥大増殖因子以外に血管内皮増殖因子ファミリーが関与している可能性が示唆された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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