研究概要 |
我々は動脈硬化症の治療の新たな戦略を模索することを目標に我々が新しい樹立したマクロファージ/樹状細胞様株ELD-1(MABS-1の亜株)が変性 LDL 貪食後に特異的に変化する遺伝子を解析した。細胞に変性 LDL、大腸菌粉末、およびスギ花粉を貪食させた2日後の mRNA を採取し PCR Select cDNA Subutraction 法、および Differential Display 法でそれぞれの特異的発現遺伝子の比較検討を行った。その結果、LDLで発現する遺伝子は多くは杉花粉によって誘導される遺伝子群と共通するものが多く変性LDL特有に発現する遺伝子は検出されなかった。ただし、大腸菌、およびスギ花粉に検出され変性 LDL に誘導されなかったものとして Cytochrome C Oxidase,NADH Ubiqinone Oxidoreductaseが同定された。これらはミトコンドリアタンパク質で過酸化脂質によるミトコンドリア障害を反映する可能性を示唆した。また、本実験いおいて新規遺伝子をいくつか発見することが出来た。今後の展開としてそれらの生理活性的意義を解析していく。
|