研究概要 |
米国Harvard大学にて修得した技術を用いた慢性心不全モデル作成に多大な労力を要した。平成9年度の科学研究費を昨年の11月に預けることになり急遽不足していた血行動態及び心機能評価のためのコンピューターソフトを購入しほぼ目的としている研究課題を実行に移せる環境が作られた。まずはじめに、心不全モデルを作成できるかを検討し、その結果は、一部平成10年の日本循環器学会にて発表する予定である。概要を以下に示す。心室支配神経を除神経した群(VD群)としない群(C群)で心不全の進展に影響を及ぼすか否かを検討した。結果は、左室収縮能(dp/dt:-950±170vs-1486±178mmHg,Vcfc:-0.43±0.08vs-0.59±0.12,p<0.05,各々VD群vsC群)及び拡張能(T1/2:VD群;+10.8±2.3vsC群+6.7±1.2msec,p<0.05)の変化いずれもVD群で有意に良好であった。一方、目的とする研究課題は腸間膜動脈を用いて、現在進行中である。
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