研究分担者 |
太田 孝男 琉球大学, 医学部, 教授 (70185271)
田代 英一郎 福岡大学, 医学部, 助手 (20271439)
白井 和之 福井大学, 医学部, 助手 (80268995)
熊谷 浩一郎 福岡大学, 医学部, 講師 (10248510)
自見 至郎 福岡大学, 医学部, 助手 (30226360)
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研究概要 |
【目的】今回我々は、非糖尿病(DM)患者におけるCAD発症の遺伝的マーカーとして、ACE-I/D多型及びeNOSミスセンス変異の関与を検討した。【方法】当科人院患者で、非DM患者727名(M/F:480/247,年齢62.5±12.8歳)を対象にした。CADは冠動脈造影術にて有意狭窄(>50%)を有する者と定義した。全例にACE遺伝子I/D多型、及びeNOS遺伝子ミスセンス変異Glu298Aspを同定した。【結果】CADの頻度はACE-DD型DI型II型でそれぞれ(56.6%,53.4%,51.9%),一方eNOSミスセンス変異(GT/TT型GG型)では、それぞれ(50.8%,53.7%)だった。多変量解析でACE-DD型でeNOSミスセンス変異(GT/TT)の共存は、CADのodds ratio(5.812)が有意(p<0.05)だった。一方ACE-II/ID型でeNOSミスセンス変異(GT/TT)、及びACE-DD型でeNOS-wild(GG)はCAD罹患と関連がなかった。さらにACE-DD型でeNOSミスセンス変異群は、その他の遺伝因子の組み合わせと比較し、1枝及多枝病変それぞれの頻度が高く認められた。【総括】非糖尿病患者で、ACE-DD型、eNOSミスセンス変異の共存は、CAD発症、病変の進展の因子になりうる。
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