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1997 年度 実績報告書

神経芽腫におけるテロメラーゼ活性と予後との関係

研究課題

研究課題/領域番号 09670787
研究種目

基盤研究(C)

研究機関新潟大学

研究代表者

田中 篤  新潟大学, 医学部・附属病院, 講師 (60221389)

研究分担者 柿原 敏夫  新潟大学, 医学部, 助手 (70262433)
渡辺 輝浩  新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
山本 浩介  新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワード神経芽腫 / テロメラーゼ / マススクリーニング
研究概要

平成9年度は神経芽腫の臨床材料のテロメラーゼ活性について検討した。今回対象としたのは、マススクリーニング症例10例(年令7カ月〜9カ月、ステージIが6例、ステージIIが4例)、非マススクリーニング症例6例(年令7カ月〜10才5カ月、ステージIが1例、ステージIIが2例、ステージIVAが1例、再発例が2例)であった。テロメラーゼ活性は、fluorescence based TRAP(telomeric repeat amplification protocol)法を用いたDNA sequencerによる定量検査により測定した。液体窒素に凍結保存されていた生検または摘出された神経芽腫組織からTRAP-EZE^<TM>Telomerase Detection Kitに基づいて蛋白質を抽出する。蛍光色素Cy-5を付加したテロメアに抽出蛋白質中のテロメラーゼを反応させて、(GGTTAG)nのテロメアリピートを付加させる。伸長したテロメアをPCR反応により増幅しDNA sequencerにより電気泳動を行いCy-5を検出し、この検体由来のピークの面積の合計と内部標準(internal telomerase assay standard)の面積との比から定量値を算出した。
数種の白血病由来株化細胞のテロメラーゼ活性は71.54U〜362.58Uであった。神経芽腫では、マススクリーニング症例のテロメラーゼ活性は0U〜27.15Uであり、非マススクリーニング症例では、15.25U〜24.85Uで両群間に有意差はなかった。1例を除いてテロメラーゼ活性を検出しており、神経芽腫発生におけるテロメラーゼの関与は大きいものと考えられる。今のところ、著しい高値を示す症例はないが、更に症例を増やして、予後との関係やN-myc増幅、trkA発現、DNA量などの予後因子との関係などを検討していく予定である。また、培養細胞での分化に伴うテロメラーゼ活性の変化、テロメラーゼ活性に関与する遺伝子の発現の変化などを調べる予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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