• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

臍帯血幹細胞移植における免疫系の再構築とGVL効果に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670791
研究種目

基盤研究(C)

研究機関金沢大学

研究代表者

関 秀俊  金沢大学, 医学部, 教授 (60171328)

キーワード臍帯血幹細胞 / GVL効果 / キラー活性 / CD60抗原
研究概要

臍帯血幹細胞移植後の免疫能特にGVL効果を検討するため、今年度は臍帯血リンパ球の細胞障害活性の評価と同種骨髄移植後のリンパ球機能について研究した。臍帯血リンパ球のCD8陽性T細胞は、フローサイトメトリー法による細胞質内パ-フォリン保有率やCD3抗原を介するキラー活性は成人に比較し極めて低値であった。さらに表面抗原の検討では、このキラー活性はCD57抗原陽性CD8細胞の比率と相関があった。キラー活性は様々なサイトカインにより増強されるが、我々のこれまでの検討ではIL-2がもっとも効果があった。最近ではIL-12のキラー増強効果が臨床的にも検討されているが新生児リンパ球に対する効果は不明である。今回臍帯血リンパ球のIL-12レセプター発現をフローサイトメトリー法で検討したが、成人に比べ発現は若干増加している傾向にあった。しかし、機能の点ではまだ検討すべきと考えている。
CD60抗原は臍帯血リンパ球にはほとんど発現されていないが成長と共に増加し、メモリーT細胞に発現する抗原で、成人ではいわゆるTH2タイプのヘルパーT細胞であることを明らかにした。このCD60抗原陽性細胞は、一般的な刺激では増加せず、EBウィルス感染後の伝染性単核細胞症でも増加しない。しかし、PPD刺激やリンパ球混合培養後増加する傾向にあり、さらにCD60抗原陽性細胞は同種骨髄移植後は著しく増加し、CD60陽性CD8細胞の増加も見られた。このCD8細胞のキラー活性は現在検討中で、来年度予定の臍帯血幹細胞移植後の挙動も興味深く今後詳しく検討したい。さらに移植後のリンパ球のサイトカイン産生能や応答性も検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Kasahara et al: "Involvement of reactive oxygen intermediates in spontanos and CD95(Fas/Apo-1)-medided apopfois of newtrophils" Blood. 89(5). 1748-1753 (1997)

  • [文献書誌] M.Kawano et al: "Decreased expression of 20-KD homologous restriction factor on Tlymphoeyfes in EBV-induail iafehious mononucleosis" Cliq.Exp.Immunel. 108. 260-265 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi