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1997 年度 実績報告書

敗血症の迅速診断に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670810
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

塚原 正人  山口大学, 医療技術短期大学部, 教授 (20136188)

研究分担者 飯野 英親  山口大学, 医療技術短期大学部, 助手 (20284276)
キーワード16SリボゾームDNA / 敗血症 / Bartonella henselae / 猫ひっかき病 / PCR
研究概要

1.グラム陽性・陰性菌に共通の16SリボゾームDNA配列を含む部分のオリゴヌクレオチド(Eubacteria)を合成し,無菌操作で取り出した血液DNAを用いた敗血症スクリーニングに使用できることを確認した.
2.以下の菌種について菌種特異的オリゴヌクレオチドを作成した.
ブドウ球菌(up1&2),,メチシリン耐性ブドウ球菌(mec1&2)、,グループB連鎖球菌(GBS1&2,GBS3&4),マイコプラズマ(GPO1&2),エルシニア(Yercaf1&2,Yerail1&2,Yerinv1&2),これらのブローブは各菌種特異的であることを確認した.
3.Bartonella henselae特異的DNA配列(Cat1&2,Cat3&4))を作成した.
1)全身型猫ひっかき病を疑われる患者3名について敗血症の有無を検討したところ,16SリボゾームDNAおよびBartonella henselae特異DNA配列ともに陰性だった.
2)局所リンパ節腫大を示し,猫ひっかき病と診断された4例の飼い猫の口腔スワップを用いてPCRを行った所,1例で陽性を示し,Bartonella henselaeの感染経路を直接証明できた.
3)猫の血液および口腔スワップを最初に16SリボゾームDNA配列でスクリーニングし,さらにBartonella henselae特異的DNA配列を用いて検索したところ,血液は10例とも陰性,口腔スワップでは16例中6例で陽性を示した.
4.Bartonella henselae血清学的診断法の開発を行った.
1)間接蛍光抗体法を開発し,猫ひっかき病の疑われる33例についてIgG,IgM抗体を測定し,20例について血清学的に猫ひっかき病と診断できた.
2)受身赤血球凝集反応によるBartonella henselae抗体検査法を新たに開発した.
以上の結果より,敗血症スクリーニング検査法および特定の菌種の同定法としてPCR法が有効であることが判明した.今後は実際の臨床例を増やし,PCR法の診断的特異性について検討する予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hagiwara K, 他: "An epldemic of whooping cough-like illness caused by chlarmydia pneumoniae in a junior high school" Pediatr.Inf.Dis. (発表予定).

  • [文献書誌] 塚原正人, 他: "猫ひっかき病の血清診断" 医学と生物学. 134(4). 113-116 (1997)

  • [文献書誌] 藤井玲子, 他: "受身赤血球凝集反応によるBartonella heuselae抗体の検査" 医学と生物学. 135(5). 211-214 (1997)

  • [文献書誌] 塚原正人, 他: "猫ひっかき病" 化学療法の領域. 13(9). 1635-1638 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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