研究分担者 |
細田 のぞみ 北里大学, 医学部, 助手
岩崎 俊之 北里大学, 医学部, 助手 (70265627)
武井 研二 北里大学, 医学部, 助手 (50236410)
砂押 渉 北里大学, 医学部, 講師 (20171283)
白井 宏幸 北里大学, 医学部, 講師 (10154353)
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研究概要 |
Carbamazepine(CBZ)を単剤で継続服用中の7か月〜20歳(平均11歳9か月)のてんかん患者131例を対象に,CBZと活性代謝物carbamazepine-10,11-epoxide(CBZ-E)の総血中濃度と遊離型血中濃度を同時に測定し,両者の総血中濃度に対する遊離型血中濃度の比率(F/T比)を検討した.CBZの投与量は10.52±2.85mg/kg/dayであった. その結果,総CBZ血中濃度は8.32±1.96μg/ml,遊離型CBZ血中濃度は1.72±0.45μg/ml,F/T比は20.7±2.8%で,CBZ-Eの総血濃度,遊離型血中濃度,F/T比はそれぞれl.27±0.46μg/ml,0.50±0.17μg/ml,39.9±6.2%であった.また,CBZの投与量,総CBZ血中濃度とCBZならびにCBZ-EのF/T比との間には相関を認めず,年齢,血清アルブミン値と両者のF/T比との間にも一定の相関を認めなかった. 次に,同一患者を対象に,総血中濃度ならびに遊離型血中濃度について,CBZに対するCBZ-Eの比率(CBZ-E/ CBZ血中濃度比)を検討した. 総CBZ血中濃度と総CBZ-E血中濃度は8.32±1.96μg/mlとl.27±0.46μg/ml,総CBZ-E/CBZ血中濃度比は15.21±3.78%で,遊離型CBZ血中濃度,遊離形CBZ-E血中濃度,遊離型CBZ-E/CBZ血中濃度比はそれぞれ1.72±0.45μg/ml,0.50±0.17μg/ml,28.96±6.56%であった. 年齢と総ならびに遊離型CBZ-E/CBZ血中濃度比との間には全年齢を通しては相関を認めないが,12歳を境として2年齢群間で比較すると,総ならびに遊離型血中濃度ともに,CBZ-E/CBZ血中濃度比は年少群が有意に高値を示した.また,CBZの1日投与量と総ならびに遊離型CBZ-E/CBZ血中濃度比との間には,いずれも正の相関を認め,投与量が増すほどCBZ-E/CBZ血中濃度比が上昇した.
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