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1997 年度 実績報告書

成長因子の大脳皮質発生に及ぼす影響:組織培養を用いた定量的解析

研究課題

研究課題/領域番号 09670834
研究種目

基盤研究(C)

研究機関慶応義塾大学

研究代表者

高橋 孝雄  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80171495)

キーワードマウス / 成長因子 / 大脳皮質発生 / 細胞周期 / 組織培養
研究概要

各種成長因子が神経系幹細胞の細胞分裂動態に及ぼす影響を検討するため、大脳皮質の組織培養法を確立した。
胎生13日のマウスの大脳半球より、先端を鋭利にしたガラス製毛細管(直径約1mm)を用いて大脳壁をパンチアウトし、コラーゲン中でDMEMを用いて培養した。コラーゲンを用いることによって、大脳組織(特に脳室層)の構築は良く保存されていた。BUdR暴露1時間後に固定した場合、脳室層の上半分にBUdR陽性細胞が集積しており、組織培養においてもS期はin vivo同様におこることが示された。しかし、更に2時間経過した後も、M期の細胞はBUdR陰性であり、なんらかの原因により、S期からM期への移行が阻止されていることが示唆された。さらに5時間経過すると、M期の細胞が陽性になり、これらの細胞は脳室壁に沿って分布していた。以上の結果から、1)S期はin vivoと同様に進行すること、2)M期への移行は数時間の遅れをもって再開されること、3)細胞周期が再開された後は、interkinetic nuclear movementが維持されていること、の3点が示された。
以上の結果にもとづき、BUdRによるcumulative labelingを培養5時間後から開始することとした。測定されたG1期の長さは約6.5時間、Growth Fractionは約0.7であった。
今後はこの実験系を用いて、特定の成長因子(IGF、basic FGF、TGF-β、NT3等)が大脳皮質発生に及ぼす影響について検討する。成長因子を臨床応用する場合,特に子宮内治療に用いる場合の中枢神経系に及ぼす影響を具体的に予測し、成長因子の安全かつ有効な臨床応用に寄与することを目指している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] TAKAHASHI T.: "Mathematics of neocortical neuronogenesis" Experimental Neuroscience. 19. 17-22 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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