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1997 年度 実績報告書

小児神経系腫瘍の発生機序ならびにその遺伝子治療に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670841
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

松島 宏  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70190460)

研究分担者 有田 二郎  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40246369)
浜野 晋一郎  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80208595)
中江 陽一郎  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40188876)
前川 喜平  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056613)
キーワード小児脳腫瘍 / 神経芽細胞腫 / 神経成長因子 / 神経成長因子受容体 / 遺伝子治療 / 分化誘導
研究概要

小児神経系腫瘍(脳腫瘍および神経芽細胞腫)は小児固形腫瘍中、最も頻度が高く、かつ予後不良の疾患である。一方、NGFおよび、その受容体(NGFR)からなるシグナル伝達系は神経細胞の分化・成長・維持に重要な役割を果たす。これまで我々はNGF受容体の研究を行ってきたが、この過程において、本来NGFRを発現しない未分化神経細胞内に、NGFR遺伝子を導入することによって、細胞表面上に機能的NGFRが構築され、NGF投与に引き続いて神経芽細胞をDNA合成の停止を伴う最終分化へと誘導できることを明らかにした。これに着想を得て我々は未分化神経細胞から構成される小児神経系腫瘍に人為的にNGF/NGFRカスケードを構築することで腫瘍細胞の分化誘導療法が可能なのではないかとの仮説を立て、これを証明する目的で研究を行った。
研究成果:1.小児神経系腫瘍におけるNGF/NGFRカスケードの変異の存在;小児神経芽細胞腫、各腫脳腫瘍の生検材料から樹立した培養系につきの神経栄因子およびその受容体の、mRNA発現を検討した。神経芽細胞腫株ではp75及びtrkAが弱いながら発現していた。さらに各種神経栄養因子を投与した際のシグナル伝達路中間体の活性化の有無を検討したところ、腫瘍細胞においても、機能的NGF/NGFRカスケードが存在していた。
2.NGF受容体遺伝子のin vitroにおける神経系腫瘍細胞内への導入;NGF受容体(p75^<NGFR>あるいはtrkA)cDNA発現ベクターを我々の樹立した内因性NGFRを発現しない神経系の腫瘍株(HTLA230あるいはB104細胞)に導入した。p75^<NGFR>あるいはtrkAを発現するクローン株をFACSにて選択・クローニングした。得られた細胞表面に構築されたNGFRはNGF投与後immediate-early resonse geneの一過性発現を示し、機能的NGF/NGFRカスケードの構築が確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松島 宏: "神経発達と栄養因子" 小児科診療. 60巻5号. 772-780 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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