研究課題/領域番号 |
09670844
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
楠元 雅子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90075284)
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研究分担者 |
冨澤 康子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00159047)
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キーワード | CABG / 血管新生 / 虚血 / サイトカイン / bFGF / autologous / antiogenesis / graft |
研究概要 |
我々の研究は冠動脈バイパス術時の自己のbFGFによる血管新生作用を利用した虚血改善法の開発であるが、心筋梗塞後の心臓を手術時に直視下に観察すると心筋梗塞領域には白い瘢痕組織が霜降り状に形成されているが、正常心筋の色彩を保った部分が予想以上に残存しているのに驚く。冠動脈バイパス術時に、バイパス不可能な心筋梗塞境界領域に、採取した患者自身の体内から採取した血管新生因子を局所注入し、局所で血管新生させることを計画している。また冠動脈バイパスグラフトからも新生血管を誘導しそれが、患者の心筋の新生血管と結合することにより側副血行として働き、境界領域の虚血をより減らし、冠動脈バイパス術を単独で行う以上の虚血改善効果を目指している。代用血管の植え込み後の組織治癒にはbFGFが重要であることが判明した。心臓側での反応を検討するため心筋梗塞後の心筋での組織反応が、創傷治癒に類似していることに注目し、創傷治癒における血管新生を新たに検討した。この検討では血管新生は悪性腫瘍や発生・分化と異なり動脈側からではなく、静脈側から始まり、しかも最初には痩を形成し、新しく起こる出血が重要な意味を持っていた。この実験の経過では、静脈のループが突然閉塞する事により、血行が変化していた。我々は、グラフトの動脈側から血管新生が起こると考えていたが新しい事実が分かりつつある。この研究は虚血性心疾患の治療の進歩に貢献するばかりでなく組織工学およびサイトカインの臨床応用の面からも期待される。
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