研究目的 ムコ多糖症IVA型(GALNS:N-acetylgalactosamine-6S sulfatase欠損症)のモデル動物を作出し、本症の病態解析および新たな治療法開発研究に供する。本年度は、本研究で得られたマウスゲノム遺伝子クローンを用いて、モデルマウス作成を開始した。 研究結果 1.ゲノム遺伝子断片をNeo+TKベクターに組込み、ES細胞に導入し、陽性クローンを得た。現在キメラマウスを作成中である。ノックアウトモデルマウスの誕生に期待したい。 2.ヒトGALNSのN―末端側C79はsulfatase familyで保存されており、active siteとされている。マウス遺伝子の相同部分C76に変異を導入したC79S、C79Tベクターを発現させると、GALNS活性は認められず、活性部位変異のモデルマウスについても作成する意義が見いだせた。 3.ムコ多糖症IVA型の遺伝子異常を、GALNS酵素蛋白質構造上での影響を解析することを目的としてGALNS構造モデルを構築した。
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