研究課題/領域番号 |
09670870
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
熊切 正信 福井医科大学, 医学部, 教授 (60125309)
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研究分担者 |
石田 久哉 福井医科大学, 医学部附属病院, 助手 (60193330)
石黒 和守 福井医科大学, 医学部附属病院, 講師 (00222985)
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キーワード | 光増感剤 / レーザー光 / 超音波 / 抗腫瘍効果 / 有棘細胞癌 / pheoforbide / clorinE-6 / 光力学的療法 |
研究概要 |
今までの実験から、抗腫瘍効果は、波長可変レーザー光と超音波の併用照射による場合がもっとも優れていることが判明した。すなわち光増感剤による抗腫瘍効果の優劣を検討したところ、PH-1126(pheoforbide-a誘導体)がもっとも有効であった。一方、超音波照射単独の場合はATX-70(clorinE-6誘導体)を使用した場合に優れた抗腫瘍効果がみられた。そこで、レーザー光と超音波の併用照射が単独療法に比べより抗腫瘍効果を持つか否かを調べるため、PH-1126および、ATX-70を用いて検討することとした。腫瘍としては、今まで行っているC3H/Heマウスの背部に継代可能な有棘細胞癌組織片を移植したものを用い、約1週間後に尾静脈から薬剤を投与し、575nm、630nm、650nmのレーザー光あるいは1.099MHz、37W/50Ωの超音波を10分間照射した。照射後、腫瘍の大きさを経時的に計測し、同時に、一部のマウスからは光顕・電顕試料を作成した。さらに、光力学的治療は非侵襲性である代わりに、治療後の再発率が高いため、生存曲線を作成し、延命効果の検討もしている。 なお、光顕・電顕試料から真皮の変化を調べる過程で、ヒトの正常、病態を参考とするため、具体的な臨床例での真皮の病変あるいは汗腺の構造を検討していたところ、興味ある所見を経験したので別途報告した。
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