研究課題/領域番号 |
09670873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
古川 福実 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40156964)
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研究分担者 |
瀬尾 尚宏 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50283354)
戸倉 新樹 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00172156)
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キーワード | 脱毛 / ループスエリテマトーデス / NZBマウス / 性差 |
研究概要 |
1)Subclinicalな時点での変化をとらえるために、2〜3ヶ月齢のNZB/KNマウスの脱毛病変の光顕的解析を行ったところ、毛包へのリンパ球浸潤が初期病変であることが解った。 2)脱毛は、NZB/KNマウス3か月齢で25%、12か月齢で90%にみられた。NZW/sk(H-2^z)(雌)とNZB/KN(H-2^d)(雄)を交配し、雑種第一代F1(WBKN F1)を作成し、更にF1の交配により(F_1×F_1)F_2マウスを作成し,脱毛出現の遺伝的様式を探った。12か月齢までの観察でF1マウス(H-2^<d/z>)では、雄2/15、雌1/15に脱毛病変を認めた。F2マウスでは、30-40%に脱毛病変を認めたが、雄ではおよそ50%、雌では10%以下と性差がめだった。H-2 complexとの関係は明確でなかった。以上の結果から、NZB/KNマウスにみられる脱毛病変の発症にはループス腎症や真皮表皮接合部での免疫グロブリンの沈着と異り、H-2 complexよりむしろY染色体あるいは男性ホルモンの影響も重要とされた。 3)3匹の10か月齢雄NZB/KNマウスの脾細胞を用いて、毛包構成成分に対するモノクローナル抗体の樹立を試みた。各マウス96穴プレート2枚に融合細胞を培養して、モルモットの口唇を基質として、蛍光抗体間接法でスクリーニングした。約10%のウエルに抗核抗体が産生されていたが、毛包構成成分に対するモノクローナル抗体は樹立できなかった。
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