【目的】カーボニックアンヒドラーゼ(CA)II分子上の、RAD患者及び健常人血清が認識する一次構造上のlinear epitope、及び高次構造上のcriptic epitopeを検出した。 【方法】ヒトCAIIの一次構造より、ポリペプチド全長を分割し、各々アミノ酸15〜16個からなる断片をペプチドシンセサイザーを用いて作成、ウシアルブミンと結合させたものを固層化抗原としELISA法を確立した。これを用い抗CA抗体を有するRAD患者血清及び自然発生自己抗体のlinear epitopeを検討、さらにヒト血液より高純度に精製された、高次構造を有するCAIIホロ酵素で血清を吸収後、先のELISAで反応性の低下を観察した。 【結果】我々はRAD血清が、OAII分子上の亜鉛核を囲む酵素活性部位、及びN端のα-he1ixが認識することを報告してきた。また自然発生自己抗体はC端を認識する。高次構造を有するホロ酵素で血清を吸収する事により、N端及びC端に対する抗体の反応性が強く抑制されたのに対して、酵素活性部位への反応性は比較的保存された。このことから、我々がpathogenic epitopeと考えているこの部位は高次構造上criptic epitopeとなっていることが推察された。 CnPtlCCPltOPe
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