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1998 年度 実績報告書

精原細胞の放射線感受性とアポトーシスに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670917
研究機関群馬大学

研究代表者

長谷川 正俊  群馬大学, 医学部, 講師 (50251111)

研究分担者 早川 佳代子  群馬大学, 医学部, 教務員 (60182523)
キーワードアポトーシス / 精粗細胞 / 放射線感受性 / p53 / ノックアウトマウス / TUNEL
研究概要

1.p53ノックアウトマウスおよびp53野生型マウス:p53(-/-)CBA/OYC(Homozygous),p53(+/-)CBA/OYC(Hetrozygous),p53(+/+)CBA/OYC(Wild type)に,200kVX線で,1回5Gyの照射をおこない,6時間後または72時間後に,全身臓器を摘出し,ホルマリン固定パラフィン包埋切片を作製して,H.E.染色,TUNEL染色で,照射によって誘発された細胞死を検索した.非照射時の胸腺,脾等のリンパ球.小腸粘膜のクリプト細胞や睾丸の精粗細胞にアポトーシスが散見されたが,p53(+/+),(+/-),(-/-)の3群間に有意な差は認めなかった.ただし,精粗細胞のアポトーシス様細胞死の形態は定型例とやや異なっていた.その他の臓器を構成する細胞にはアポトーシスはほとんど認めなかった.5Gy照射後6時間では,p53(+/+),(+/-)の胸腺,脾等の小型リンパ球,小腸粘膜のクリブト細胞や睾丸の精粗細胞におけるアポトーシスの増加を認めた.一般にp53(+/+)の方が,p53(+/-)に比してアボトーシスは高率だったが,睾丸では,この傾向がやや不明瞭だった.なお,p53(-/-)では,いずれの細胞でもアポトーシスの有意な増加は認めなかった.睾丸では,精細管を12ステージに分けて検索すると,精粗細胞のアポトーシスは,stage10-12,stage1-6に相当するA2,A3,A4,Intermediate,B精粗細胞に認められ,特に,stage1-6のA4,Intermediate,B精粗細胞に高率だった.また,睾丸では,p53の遺伝子型にかかわらず,TUNEL陽性の減数分裂が認められたが,形態学的はアポトーシスとは異なっていた.
2.p53(-/-)CBA/OYC(Homozygous),p53(+/-)CBA/OYC(Hetrozygous)マウス線維芽細胞細胞由来の可移植性線維肉腫を樹立し,p53の有無と感受性,アポトーシス(p53依存性および非依存性)を検討した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masatoshi Hasegawa: "Resistance of differentiating spermatogonia to radiation-induced apoptosis and loss in p53-deficient mice" Radiat.Res.149. 263-270 (1998)

  • [文献書誌] Takeo Takahashi: "Apoptosis induced by heavy ion(carbon)irradiation of two human tumours with different radiosensitivities in vivo: relative biological effectiveness(RBE)of carbon beam" Anticancer Res.18. 253-256 (1998)

  • [文献書誌] Kazushige Hayakawa: "The prognostic significance of immunohistochemically detected p53 protein expression in non-small cell lung cancer treated with radiation therapy" Anticancer Res.18. 3685-3688 (1998)

  • [文献書誌] Hideyuki Sakurai: "Early radiation effects in highly apoptotic murine lymphoma xenografts monitered by 31P magnetic resonance spectroscopy" Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.41. 1157-1162 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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