研究課題/領域番号 |
09670923
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
高橋 元一郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教授 (20115489)
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研究分担者 |
西村 哲夫 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (30115498)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | Metalic Stent / Intimal Hyperplasia / 192 Iridium / Intravascular Radiotherapy |
研究概要 |
血管拡張維持用医療器材の一つとして重要である金属ステントには、偽内膜過剰増殖等による再狭窄という厄介な問題を残している。ステント内腔の偽内膜過剰増殖の防止と残存腫瘍に対する血管内放射線治療を目的としてステント留置システムを開発する必要性を考えるに至った。とりあえず、現在密封小線源治療に用いられている192Ir seedを適切な位置に最適な線量分布が得られるdouble balloon catheterを試作した。このballoon catheterとマイクロセレクトロンHDRのフレキシブルカテーテルの組み合わせによって適切な線量分布が得られ臨床的に屈曲した血管や肝内TIPS路にも応用できることが示唆された。つぎに、頚動脈、鎖骨下動脈、腸骨動脈、肝内TIPS路内に留置されたWallstent内腔にこのsystemを挿入しての臨床応用を計画したが、本邦では、本法の使用に正式な認可が得られておらず実施するには至っていない。動物実験により安全性を確認したうえで、患者からinformed consentが得られれば実施する予定である。血管内照射の前段階として動物実験センターで外部照射による予備実験を行う予定であったが実験動物の照射装置の故障により十分な成績が得られておらず継続して研究を行う予定である。一方、協同研究者西村は、高線量率イリジウム線源による舌癌34例に対する分割組織内照射の成績を検討した結果、低線量率持続照射に代わりうる成績を得ている。本法の利点としては、患者を遮蔽病室に隔離する必要がなく一般病室で患者管理ができることに加えて、医療従事者の被曝が全くないことが挙げられる。即ち。臨床的に、技術的には192Irマイクロ線源を用いた血管内照射はいつでも実施出来うる状況が得られた。今後、動物実験により血管壁や周囲組織の安全性を確認したうえで、informed concentが得られれば、臨床的に実践する予定である。
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