研究課題/領域番号 |
09670933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
糸氏 英一郎 神戸大学, 医学部・付属病院, 講師 (90243302)
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研究分担者 |
楠本 昌彦 神戸大学, 医学部, 助手 (90252767)
山崎 克人 神戸大学, 医学部・付属病院, 講師 (50210381)
河野 通雄 神戸大学, 医学部, 教授 (60030938)
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キーワード | 胸部X線撮影 / デジタル画像 / 量子計数型X線撮影法 / 画像処理 |
研究概要 |
【目的】胸部疾患診断におけるFCRと量子計数型X線撮影法(QR)の画像評価を行うために、従来の胸部単純X線撮影法(CONV)と比較検討した。 【方法】胸部疾患を有する42例を検討の対象とした。各症例をFCR、QR、CONVで撮影し、正常構造と異常影(結節影、粒状影、網状影、線状影、すりガラス様陰影)の描出能を8人の放射線科医が7段階で評価し、Wilcoxon符号付順位和検定にて統計学的検討を行った。FCRはダイナミックレンジ圧縮画像を、QRはダイナミックレンジ圧縮処理をしないもの(QRC(-))と圧縮処理をしたもの(QRC(+))を用いた。 【結果】正常構造では、高濃度部の血管影の描出能がQRC(-)でCONVより劣っていたが、その他はFCR,QRともCONVより優れていた。 異常影の描出能は、QRC(-)は低濃度部ではCONVより優れていたが、高濃度部では石灰化以外はCONVより劣るか同等であった。FCRは高濃度部、低濃度部ともCONVより優れていたが、すりガラス陰影だけはCONVより劣るか同等であった。これらに対してQRC(+)は、すべての検討項目においてCONVより優れていた。 【結論】(1)QRC(-)は低濃度部における描出能はCONVより優れていたが、高濃度部ではCONVと同等ないし劣る傾向があった。これはQRの持つ広いダイナミックレンジを一枚のフィルム上に再現しようとしたために、高濃度部のコントラストが十分に表現されなかったことが要因として考えられた。(2)QRC(+)はすべての検討項目においてCONVより優れていた。これはQRC(+)がダイナミックレンジ圧縮処理により低濃度部の良好なコントラスト特性は保ったまま、高濃度部においてもコントラスト特性を改善したことによるものと考えられ、QRの持つ広いダイナミックレンジをフィルム上に表すには、圧縮処理が不可欠と考えられた。
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