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1997 年度 実績報告書

CTによる肺癌2次検診発見の肺小腫瘤の確定診断法と指導区分の作成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09670934
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

河野 通雄  神戸大学, 医学部, 教授 (60030938)

研究分担者 児玉 明久  神戸大学, 医学部, 助手 (30252787)
楠本 昌彦  神戸大学, 医学部, 助手 (90252767)
糸氏 英一郎  神戸大学, 医学部・付属病院, 講師 (90243302)
山崎 克人  神戸大学, 医学部・付属病院, 講師 (50210381)
廣田 省三  神戸大学, 医学部・付属病院, 助教授 (20181216)
キーワード肺癌 / 検診 / CT検診
研究概要

平成3年から9年にかけて行ったヘリカルCTによる肺癌2次検診受診者(のべ719名)の内、肺野末梢部腫瘤を認めた59例につきCT所見を原発性肺癌、移転性腫瘍、良性腫瘤に分類して、retrospectiveに検討した。内訳は、原発性肺癌が18例、転移性腫瘍が8例、良性腫瘤が33例である。
腫瘤径は、小さいものほど良性の割合が高く、特に径5mmでは14例中13例(93%)が良性であった。一方、径が大きくなるにつれて悪性の割合が増し、径20mm以上では、13例中9例(69%)が悪性であった。
CT所見の検討で高頻度に認められた所見は、原発性肺癌では、棘形成(100%)、胸膜嵌入(71%)、肺血管の巻き込み(肺動脈93%、肺静脈86%)、分葉(43%)、充実型濃度(43%)であった。転移性腫瘍では、境界明瞭(100%)、辺縁平滑(100%)、含気型濃度(88%)であった。また腫瘤数が多いことが良性腫瘤との相違点であった。良性腫瘤も、境界明瞭(97%)辺縁平滑(88%)、含気型濃度(94%)が高頻度に認められた。
上記結果より作成した3種類のCT仮診断基準案の検討から、径5mmより大きい場合、上記悪性を疑う所見を1項目でも認める場合は、HRCTを行い、さらに精査すべきと考える。一方、径5mm以下で、境界明瞭、辺縁平滑な類円形で数個までのものは、良性の可能性が高く、厳重な経過観察で対処可能なものが多いと考える。今後は症例数を増やすとともにCT所見を腫瘤径別に分析するなどさらに詳細な検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 本山 新: "ヘリカルCTの肺癌2次検診への応用-CT検診発見の肺野末梢部腫瘤のCT所見と診断基準作成" 肺癌. 37巻4号. 491-500 (1997)

  • [文献書誌] 本山新: "ヘリカルCTの肺癌二次検診への応用" 新医療. 274号. 99-101 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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