研究課題/領域番号 |
09670935
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中桐 義忠 岡山大学, 医学部, 助教授 (80207745)
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研究分担者 |
後藤 佐知子 岡山大学, 医学部, 助手 (80243517)
渋谷 光一 岡山大学, 医学部, 助手 (00253013)
東 義春 岡山大学, 医学部, 助教授 (90212505)
杉田 勝彦 岡山大学, 医学部, 教授 (50033296)
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キーワード | 放射線被曝 / X線撮影条件 / 被曝低減 |
研究概要 |
今年度はX線撮影における撮影条件と身体内部臓器の被曝線量の関係を求めるために測定した基礎データを元に、岡山県下の病院に腹部撮影条件についてアンケートし、各病院における被曝の実態を調査した。各施設で使用しているX線装置や記録系の感度に統一性がなく、撮影条件は千差万別で、被曝線量は非常にばらついた結果となった。これを妊娠中にX線検査をしたと仮定して1枚の撮影で胎児が受ける線量を算定し、胎児に対する影響のしきい値と比較したところ、岡山県下施設の最も線量が多い施設でしきい値の約1/64であった。この結果の一部を基礎データとともに「環境制御」第20巻に発表した。 更に、インバータ装置を含めた全集計結果を岡山県放射線技師会雑誌に投稿中である。アンケートの回答があった岡山県下の全施設の腹部X線撮影1枚における平均線量は身体内深さ9cmで、0.061cGyであり、胎児に対する影響のしきい値の1/164であった。この結果は現在岡山県放射線技師会雑誌に投稿中である。 平成10年度に、関心臓器に骨が重なった場合の影響について厚さ5mmの骨ファントムのボリュームを変え、骨の後方の線量を測定したが、11年度は更に厚さ1cmについても同様の実験を行う予定である。また、附加フィルターが被曝低減に及ぼす影響について、X線放射口にアルミニュームフィルターを取り付け、フィルターの厚みと皮膚表面線量及び身体内部臓器の線量の関係を明らかにしたいと考えている。
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